無限の未来 14th season (ページ12)

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662話ページ12

【慎太郎】

青「今日は、Aがずっとやりたかったという…ついに、ついに、A発案の企画です！」

「いぇーいっ！アスレチック！」

青「そうなんですよ。いやね、と、言いますのも。スカイダイビングとかね、色々Aだけできない企画が多かったじゃない？」

黄「まぁ、足のことがあるからなぁ～」

「そう。だからね、もう私、事前に許可取ってきました。病院で。このね、やりたいことリストを先生に見せた」

丸とかバツとか書いてあって、今後のネタバレになっちゃうから、きっとO.A.には乗らないだろうけど。

そこにはビッチリと書かれた、Aのやってみたいことの数々。

アスレチックのところに、花丸がついているあたり、やりたくて仕方なかったんだろうと、今日のテンションさえも微笑ましくなる。

黒「え、樹大丈夫？高所恐怖症…」

青「え、あ、うん。大丈夫、Aが楽しめるなら俺はなんでもする」

「行こう、早速行こう！」

もうテンションメーターが振り切れそうなほどにワクワクしているAが、山道で怪我をしないようにエスコートするのは、樹の役目。

俺は後ろからカバーをしてやるんだけど、すぐ振り向いてくるから危ないのなんの。

緑「楽しいのは分かったから、前見て。落ちるよ？」

「そしたら、慎ちゃん頼りにしてる！」

黄「ねぇ、怪我したら、さっきのリストの丸、減るかもよ？」

その高地の一言が意外に効いたのか、レクチャーを聞く間は、大人しく真剣に話を聞くA。

“着地は、右足からか、お尻から”って繰り返してる姿はなかなかオモロい。

「ふふっ、樹くん、あんなに怖がってたのに、めっちゃ楽しんでるやん」

緑「ね。北斗もあんなに楽しそうだもんなぁ…。来てよかったね」

「いひひっ、Aも楽しいっ！いってきまーす！」

俺は知っている。

さっき見たやりたいことリストに書かれていたことのほとんどは、メンバーがどこかでチラッと“YouTubeでやりたい”と言っていたこと。

きっと、自分の足を気にして、メンバーからは企画として上がらないからって、上げてくれたんだよね。

Aって、そういうやつなんだ。