無限の未来 13th season (ページ46)

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646話ページ46

【大我】

桃「どこ行きますか？」

「カフェでお茶でもしませんか？」

桃「しません」

「えー、なにならいいのー？」

これで、ジャニーズの仲間として会うのは最後。

そんな、美勇人と3人でのお出かけ。

思ったよりもAが吹っ切れているのは、ここ最近で、しっかりと前に進めている証拠なのかも。

美勇人「あのさ。お前、これ樹は怒んねぇの？」

「なーにを怒る必要があるのよ。私たち、そんな関係じゃない」

美勇人「ならいいけど」

「私と、みゅーと、樹くんの仲よ？」

桃「たしかに」

2人との出会いは、お互いまだ小学生だった。

俺が一番年上なんだけど、入ってみたら俺は一番後輩で…最年少のAが一番先輩っていう関係。

初めての複雑な関係に戸惑う俺を、面白がったAと美勇人が、何度もふざけて俺に敬語を強要してきたりしてたっけ。

桃「2人が初めてだったんだよね」

「んー？何が？」

桃「父ちゃんのこととか、関係なく俺のことを、あんな適当に扱ってきた奴ら」

美勇人「いや、それは言い方の問題だから」

「だってねぇ、そんなの知らんかったもんなぁ？」

俺は、この2人には一生感謝しかないと思ってる。

俺が、このままJr.を続けたい、コイツらと一緒にいたいって思えたのは、間違いなく、この2人のおかげだから。

「ジャニーズJr.って、いいよね。うん…でも、自分たちが“ジャニーズJr.”って背負い始めてから…ちょっとだけ、苦しかったな…」

美勇人「…」

桃「…」

そんなことを言うAは、また苦しい顔をしてるのかなって、そんな風に思った。

でも、ルームミラーにチラッと映るAは、窓の外を見つめて、懐かしそうに笑っていた。

「ちょっとコンビニ行ってくるね」

美勇人「ん、行ってら」

美勇人「俺はさ…安井謙太郎を、信じてついていく。そうやって、決めた」

桃「うん」

美勇人「Aのこと、守ってあげてね…。あんだけ強い味方いるから、心配してないけど…」

桃「こないだ言った通りだわ。絶対、美勇人のところへは行かせない」

同じ事務所に所属する仲間として、最後の約束。