無限の未来 13th season (ページ2)

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602話ページ2

迎えにきてくれた樹くんに、全てを話した。

本当は、誰にも話すつもりはなかったけど…気づいたら樹くんに電話をしている自分がいた。

「もう…限界。みんな、居らんようになって…自分が分からんくて…。せっかく、治療薬終わったのに…このまま治んなきゃよかった、って思ってまって…」

「側にいてくれるSixTONESのことは、信じとるし…みんなを裏切りたくもないけど…」

青「それでも辞めたくなるくらい…しんどかった？」

「何回も何回も、こんなことあったけど…秀にぃがおらんようになったら…もう、こんなの、嫌やっ…」

思わず“秀にぃ”と言ってしまった。

そんなに余裕なかったんだって、ようやく自覚した。

樹くんも、久々の響きに目を丸くして驚いて、私の頭を撫でた。

青「いつから知ってた…？」

「花火の、すぐ後…」

青「ごめんな…ずっと気づいてやれなくて、ごめん。苦しかったな」

青「…A。今から言うこと、全部、最後に決めるのはA。でも、これだけは約束する。お前が、どんな道選んでも、俺はお前から離れたりはしない。だから、よく聞いて？」

一呼吸置いて、私の前にしゃがみ込んだ樹くんが、まっすぐ私の目を見つめて、ゆっくりと話し始める。

青「滝沢くんが、どれだけAの心の支えだったかは、俺もよく知ってるつもり。滝沢くんがAのことを、“ジャニーズの坂本A”として、ここまで育ててくれたことも、ずっと見てきた」

青「だから、滝沢くんが居なくなって…しかも、Love-tuneっていう戦友も、もうすぐいなくなる。誰よりも仲間の大切さを知ってるAだから、こういうことがあるたびに、ずーっと苦しいのを必死に乗り越えてきたのも、俺は知ってるつもり」

青「もうこれ以上、苦しむAは見たくないし、どうしても、もう嫌だっていうなら…辞めたっていい。けどね…必死に乗り越えて、その度に積み上げてきたもの、辞めたら全部…終わりだぞ？」

分かってる、頭では分かってるんだけど…どうしても苦しくて、仕方がないんだ。

Love-tuneと、滝沢くん。

人に優劣をつけるわけじゃないけど、大事な大事な人たちが、居なくなるのが、怖いんだ…。