無限の未来 11th season (ページ38)

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538話ページ38

【北斗】

関西の子達が見学に来ているのを知ったA。

Happy Birthdayの曲中、急に“大西風雅ー！お誕生日おめでとうー！”なんて。

おっきな声で関ジュのちびっ子の誕生日を祝い始めるもんだから、大西くん、ビックリしてたよ？

黒「急なんだよ、お前は」

「かわいがってんの、風雅。和にぃと同じ誕生日なんだよ～」

黒「一生思い出だろうな、大西くん」

東京だと、俺らと一緒にいるからなのか、そもそものAの人見知りのせいなのか、そんなに後輩と仲良くしている印象はない。

だから、なかなか会えない関西の小さい子達をかわいがるAを見ると、いつも俺たちの中では末っ子満載だから、少し新鮮なんだ。

オーディション生のことを教えていたときだって、そうだった。

俺はある程度大きくなってから事務所に入ったけど、Aはそうじゃない。

幼い頃から、本当にいろんな環境に身を置いてきた。

だからこそ、思うことも、後輩たちに見せたい姿もあるんだって、改めて感じた。

「なんか、マンションで踊るのやっぱりちょっとむずいな。スペース限られてるから」

黒「A、あんまりマンション使ったことないしなぁ。ちょっと練習させてもらおっか」

「うん！」

明日は公開オーディションもある。

正直イレギュラーな状況は、Aにとって危険な要素のひとつではある。

それでも、昨日の様子を見ている感じだと、Aは本当に嬉しそうにオーディション生と関わっていた。

青「そろそろ終わる？飯行くけど」

黒「どうする？もう少しやってもいいし」

「ん、そろそろ辞めておく」

何回も、関西に戻ろうと考えていたA。

東京ではなくて、関西で、関西を大きくして…もっと小さい子たちのチャンスを増やしたい。

Aが病気になる前、聞いたことがあった。

復帰してからだって、何度も関西に帰ろうかと悩んでいたはずだ。

それでも、Aが関西へ戻ることはなかった。

「どこにいたって、坂本Aは、坂本Aなの」

その言葉が、今回東京Jr.として…SixTONESとして、この大阪の舞台に立つことの意味。