. ページ38
【北斗】
黒「ノートさんきゅ。めっちゃ助かった」
友「いいのいいの。それより体は？」
黒「お陰様で。やっぱ、一回ちゃんと休むべきだった。2日休んだらだいぶ楽」
なんでもいいけど、無茶だけすんなよってサラッと言うだけで、あとは別になにを心配するわけでもなく、フラットに接してくれる親友。
彼とのこの距離感が、俺にとっては一番心地いい。
体調は大きく崩れることもなく、部活が考査前の休止期間に入ったこともあって、親友2人と図書室でテスト勉強をしながら、休んでいた分をカバーする日々が続いた。
家に帰ってからは、必要最低限。
無理してまた体壊したら元も子もないから。
「にぃに、おにぎり食べる〜？」
黒「おっ！ありがとね、A。にぃに、もうちょっと頑張れそう」
そう言って頭撫でてやると嬉しそうにクシャッと笑うかわいい妹。
ここ最近は俺が勉強に集中できるように、遊びたいのを我慢して夕飯のお手伝いをしたり、1人でゲームしたりと静かに遊んでくれている。
テスト終わったらいっぱい遊んでやろ。
そう思いながら迎えたテスト最終日。
テスト自体はまずまずの手応えで、これなら来年の進級でのクラス替えもいいところが狙えそうだ、なんて思って、最後まで気を抜かずに。
気を抜かずに…気合い入れて…。
友「ああ〜、おわったぁ〜！」
黒「まじ助かった。今回乗り切ったのは、マジでお前らのおかげだわ…」
友「ハハッ。珍しくめちゃくちゃ素直。てかこの後学年集会か。めんど〜」
テストから解放された快感は皆同じで、どこのクラスもいつもより少し騒がしい。
その騒がしさの中で感じるのは、少しだけ背筋が震える感覚。
あぁ、間違いなくこれは疲れが押し寄せてるなって感じたから、次の時間の学年集会はパスして向かうのは保健室。
神山「ふふっ。よく、がんばりました」
来なかったら迎えに行こうと思ってた、なんて言う神山先生はきっと全てお見通しで。
と、同時に“顔色最悪やから今日は帰り”って、一瞬で何もかもを見抜かれていた。
黒「帰る前に、ちょっと休んでいいっすか…？」
神山「ええで。ゆっくりして落ち着いてから帰り。なんなら迎え呼ぶし」
その声を聞いて、目を閉じて…
次に気がついた時、最初に見えたのは父さんの泣きそうな顔だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 523人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かん。(プロフ) - jさん» リクエストいただきありがとうございました！長くなってしまいましたが、元太くんと宮近くんに分けて、続編にてお話書かせていただきました☺︎お楽しみいただけたら嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2022年5月26日 21時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
麻耶(プロフ) - かん。さん» 書いていただきありがとうございます！！すごい素敵なお話でにやにやしながら読んでました！！これからも応援してますっ！！ (2022年5月23日 8時) (レス) id: 9f9af2663d (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 麻耶さん» リクエストいただきありがとうございました！続編にてお話をアップさせていただきました。イメージに合いましたでしょうか？楽しんでいただけていれば幸いです♪今後ともよろしくお願いします！ (2022年5月23日 8時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - サンリオさん» リクエストいただき、ありがとうございました！続編にてお話を書かせていただきました。ご期待に添えていれば幸いです☺︎これからもお楽しみいただけるように頑張ります！またアクセスしていただけたら嬉しいです♪ (2022年5月22日 15時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - かん。さん» こちらこそ書いて頂きありがとうございました！責任感の強い樹パパと素敵な子供たちがこれからも周りの温かい愛に支えられることを願っています🌙 (2022年5月19日 8時) (レス) id: 282e99a99d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かん。
| 作成日時：2022年3月28日 21時
