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【樹】
久しぶりのお出かけを北斗もAもずっと楽しみにしていて、Aなんて昨日からずっとはしゃぎ倒してるもんだから、案の定行きの車ですでに夢の中。
大好きな慎ちゃんに抱いてもらって、ご機嫌な寝顔。
青「さーて。A起こしていいよ」
緑「おっ。いつもありがとね、運転」
青「こちらこそ。いつも子守りしてもらってるし」
高校生の時もこのメンバーで来たよね、なんて懐かしそうに言う慎太郎。
年上組の高校卒業のお祝いだとか託けて、ただなんてことないありふれた日常から抜け出したかっただけだった、あの春のまだ若かった俺たち。
“全然咲いてねえじゃん”
“そりゃそうだ。まだ3月だし”
“3月だって桜は咲くよ！”
“あ！ちぃ姉〜、ここ一個咲いてるわ”
緑「樹？」
青「ん？あ、いや…3月なのに、満開だな」
緑「ま、時代は温暖化ですし」
へへっと笑って、まだ半分寝ぼけたうちの娘を愛おしそうに見つめている慎太郎。
やっと、ちょっと前を向けるようになった。
あんなこともあったねってあの頃を振り返られるようになったのは、慎太郎の腕に抱かれる娘と、俺の手を小さな手で一生懸命握って俺を見上げるかわいい息子のおかげ。
黒「パパ、僕アスレチック行きたい！」
青「え〜、先ご飯食べようよ。パパ腹ペコ。優吾のおいしい弁当で腹満たしてからにしようぜ〜」
黒「えぇ〜、じゃぁ食べたらいっぱい遊ぶ！慎太郎も遊ぶでしょ？」
緑「そりゃもちろん！だって、そのためにこの前二人でバトミントン買いに行ったんじゃん」
黒「Aもできる？」
緑「それはまだ難しいんじゃない？」
最近、おしゃべりも達者になって、北斗の真似っこがブームになってきたAのことが可愛くて仕方ない北斗。
そんな北斗と慎太郎のかわいい会話に耳を傾けながら、あの日と似たようなよく晴れた青空を見上げた。
コンビニで買った一番安いおにぎりじゃなくて、優吾と北斗がせっせと握った彩り豊かなおにぎり。
赤いキャップのペットボトルはそこになくて、シュワっと音を立てるのはあの頃より少し大人な飲み物たち。
穏やかに流れる大人たちの時間の周りで、キャッキャと甲高い声ではしゃぐ忙しない子どもたち。
確実に一歩ずつ前に進んでいる時を実感するのが、嬉しかった。
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かん。(プロフ) - jさん» リクエストいただきありがとうございました！長くなってしまいましたが、元太くんと宮近くんに分けて、続編にてお話書かせていただきました☺︎お楽しみいただけたら嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2022年5月26日 21時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
麻耶(プロフ) - かん。さん» 書いていただきありがとうございます！！すごい素敵なお話でにやにやしながら読んでました！！これからも応援してますっ！！ (2022年5月23日 8時) (レス) id: 9f9af2663d (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 麻耶さん» リクエストいただきありがとうございました！続編にてお話をアップさせていただきました。イメージに合いましたでしょうか？楽しんでいただけていれば幸いです♪今後ともよろしくお願いします！ (2022年5月23日 8時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - サンリオさん» リクエストいただき、ありがとうございました！続編にてお話を書かせていただきました。ご期待に添えていれば幸いです☺︎これからもお楽しみいただけるように頑張ります！またアクセスしていただけたら嬉しいです♪ (2022年5月22日 15時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - かん。さん» こちらこそ書いて頂きありがとうございました！責任感の強い樹パパと素敵な子供たちがこれからも周りの温かい愛に支えられることを願っています🌙 (2022年5月19日 8時) (レス) id: 282e99a99d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2022年3月28日 21時
