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【優吾】
事務所に置いてたケータイを見れば、中学校の番号と大我個人からの着信とメッセージ。
“A、そっち行くと思う”
“派手にやってるけど、怒らないであげて”
そのふたつ。
黄「あ、もしもし？悪りぃ、連絡気づかなかった」
桃『あぁ、全然。こっちこそごめん、仕事中に』
黄「…あいつ、喧嘩？なんも話さなくて」
桃『やっぱり話さないか〜…』
大我がガシガシと髪をかく音の向こうで、慎太郎のちょっと騒がしい声が聞こえた。
どうやらうちの姪っ子は、仲のいい友達がコッソリと嫌がらせをされていることに気づいてしまい、それを止めようとしたところに、病気のことを持ち出されたと。
それを持ち出されてしまうと、反論なんてなにもできなくなってしまうのがうちの姪っ子。
悔しかっただろう。
桃『手出したりはしてなかったって別の生徒が言ってた。ただ、突き飛ばされたりしたみたいで…』
黄「なに言われたか…知ってる子いそう？」
桃『いや…俺もちゃんとは分かってなくて。体育休んでることとか、学校休みがちなことも随分言われたみたいで。相手がそのままヒートアップして…って感じ』
桃『慎太郎が連れてきてくれてしばらく保健室いたんだけど、席外した隙に“優吾んとこ帰る”っていう書き置きだけ残して…ごめん』
黄「ううん、大丈夫。ありがとう…話、聞いてみる」
明日休むの無理そうなら保健室で預かるからっていう言葉にお礼だけ伝えてもう一度事務所へ戻れば、奥の母屋で綾に抱きついてヒクヒク肩を上下させるA。
その昔、ちぃのことを妹のように可愛がってた綾だからどこか懐かしい感じがするのか、彼女も少し苦しそうに笑っていた。
綾「ほーんと、Aちゃんは樹とちぃのいいとこ取りだねぇ。正義感が強くて…誰よりも、周りのみんなを思ってる。いい子だ」
「んっ…。ｹﾎｯ…。ﾌｯ、ﾊｧｯ…ｹﾎｯ…」
黄「ったく…。ほら、こっちおいで」
綾には少し話すことができたんだろうか。
落ち着かない背中を優しく撫でる綾は優しく笑って、“大丈夫だよ”って。
黄「何があったか、優吾にも教えてくんない？」
「…っ」
黄「ゆっくりでいいからさ。…な？」
さっきまでギュッと握られていた拳は解かれていて、小さなその手は、まだ頼りない子どもの手だった。
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しずか(プロフ) - お話書いていただいて、ありがとうございました！かん。さんのお話は、いつも本人の心情や周りの愛情こもった気持ちがとても素敵に書かれているなと思います。これからもお話の更新を楽しみにしています！ (2022年4月25日 22時) (
レス) id: 2e5c54c5f4 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - しずかさん» リクエスト、ありがとうございました！なかなか構想がまとまらず、お待たせしてしまってすみません。。。続編にてお話を上げさせていただいてます！リクエストに添えていれば嬉しいです♪これからもどうぞよろしくお願いいたします！ (2022年4月25日 20時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ぷりんさん» リクエストいただきありがとうございました！時間がかかってしまいすみません(T ^ T)続編にて書かせていただきましたので、楽しんでいただければ幸いです！ (2022年4月16日 12時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ﾎﾟﾎﾟﾝさん» たくさんコメント書いていただきありがとうございます！(；ω；)とても嬉しかったです！また、しれっと公表した2つのお話のつながり、察知して気づいていただけて、ちょっぴりニヤニヤしてしまいました笑 これからも楽しんでいただける作品が提供できるよう頑張ります！ (2022年4月7日 23時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
ﾎﾟﾎﾟﾝ(プロフ) - 長文にて失礼いたしました。これからも楽しみにしています😊 (2022年4月7日 14時) (レス) id: dde2180564 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2022年1月23日 21時
