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【優吾】
北斗の心臓をあと1年騙し続ける…
そんな選択肢、選べるはずがなくて。
俺の中では、樹の話を聞いた時点で当然のように腹は決まっていた。
黄「社長、お願いがありまして…」
前々から、弟家族と暮らしていることや、子どもたちの病気のことは、小さな自動車整備工場では周知の事実で。
何度か無理言って、保育園にAを迎えに行ったまま、俺の仕事が終わるまで工場で待たせてもらったこともある。
いわば、半分父親のような感じで子どもたちと接しているのは、会社側も理解してくれていた。
黄「樹ー？起きてる？」
青「んぁ…ごめん、なんだった？」
黄「…北斗の、入院のこと」
そう声をかければ、わかりやすく目を見開いた弟。
そして、その目が一瞬曇ったのはきっと、また迷惑をかけた…なんて、思わなくてもいいことを思ってるんだと思う。
うまく話を切り出せず、言葉を選んでしまったけど。
黄「今年、受けよう。樹には、北斗が…北斗が、長く生きられることを、一番に考えてほしい」
青「でも…」
黄「Aのことなら心配しなくていい。俺が、面倒見れるようになったから。…Aが嫌がるかもしんないけど」
そんなことまでしてもらえないと焦る樹に、社長から言われたことを伝えれば、まだ何か言いたそうだったけど、とりあえず考え込んでいた。
兄弟の間で遠慮すんなって言いたいけど、逆の立場だったら、もちろん俺だって同じように気を使うと思うし、断ると思うから、なにも言わずに樹の決断を待った。
それでも、やっぱり子どもたちのことを考えれば、このぐらいのことをしたかった。
その覚悟で、弟家族の全部を背負う覚悟で、1年前、ここでコイツらと一緒に住むと決めたのだから。
青「そんなにすぐには…はい、お願いしますって…言えねぇよ。…ごめん、せっかく動いてくれたのに」
黄「大丈夫。ただ…そういう選択肢も、選んでいいんだってことは…頭に入れておいて欲しい」
青「…ありがと、兄貴」
少し考えさせて欲しいと言って部屋を出た樹は、それからしばらく、なにをしていても上の空だった。
良かれと思った俺の行動が、逆に樹を苦しめてしまってるんじゃないかって思えた頃、ようやく樹から、“助けて欲しい”と言われた。
北斗は、5年生になっていた。
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かん。(プロフ) - ﾎﾟﾎﾟﾝさん» なかなかお話が纏まらず、大変お待たせしてしまい申し訳ありません。リクエストいただき、ありがとうございます！ようやくお話の構想がまとまり、続編にて一気に公開してしまいました。お楽しみいただければ幸いです！今後ともよろしくお願いします！ (2022年2月27日 18時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - まやさん» お待たせしてしまい、申し訳ありません。リクエストいただきありがとうございました！少しほっくんの体調不良シーンが少なくなってしまった気が…楽しんでいただければ嬉しいです(;_;)これからも楽しんでいただけるよう、がんばります！ (2022年2月23日 18時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - jさん» リクエストいただきありがとうございました！大変お待たせしてしまい申し訳ありません！続編にて書かせていただきましたので、楽しんでいただければ幸いです(*ˊᵕˋ*)今後ともよろしくお願いします！ (2022年2月11日 15時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈 - リクエスト書いて頂いてありがとうございます (2022年1月11日 7時) (レス) id: f264ee5bd6 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈 - かん。さん» いえいえ、書いて頂けただけで嬉しいです！いつもたくさんのリクエストに答えていただいてありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2021年12月27日 14時) (レス) id: f264ee5bd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2021年11月25日 12時
