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【千賀】
随分と薬をサボっていたらしい翔太が、1日に2回も発作を起こして、夜間外来からそのまま入院になった昨日。
主治医の三宅先生は、彼のカルテの前で頭を抱えて、大きなため息をひとつついた。
千賀「…飲みます？コーヒー」
三宅「あぁ…さんきゅ」
翔太のカルテに淡々と刻まれたのは、“服薬中断”“自己判断”“S:なし”の言葉たち。
幼い頃から喘息と闘い続けている翔太は、こちらが何か手助けをしなくたって、これまでずっと、服薬アドヒアランス良好だったのに…。
頭を抱えたとて、彼の気持ち全てをわかってあげられるわけじゃないし、これまでにないことだったから、余計に理由がわからない。
千賀「しょー…っ！ちょ、、呼べよ、お前…」
理由がわからなくても、容赦なく時間は過ぎて、夕飯前の処置の時間になったことに気づいて訪室すれば、真っ青な顔で顔をしかめる翔太。
寝たふりしてるけど、全然それもできていない。
バタバタと詰所に戻れば、いろんなスタッフから声をかけられたけど、今はそんなの構っちゃいられない。
千賀「翔太、気持ち悪かったら出していいぞ。…ごめんな、ちょっと腕触るね〜」
渡辺「んっ…」
千賀「これ、いつから？ご飯食べてから？」
渡辺「ﾊｧｯ…ｯｸ」
なんかお腹壊しそうなもんあったっけ…って思いながら、片手で翔太の華奢な背中をさすって、もう片方で脈をとる。
ドクドクと普段よりも速いリズムの中で、時々思い出したかのようにドンッと伝わってくる、不意打ちのリズム。
千賀「ごめん、翔太んとこに三宅先生呼んでほしい。吐き気と頭痛…多分これテオフィリン中毒…」
渡辺「ﾊｧｯ……ﾊｧｯ、ﾝｯ！」
三宅「あー…まずいね、すぐ処置室行こう」
いつもは笑って部屋に入ってくる三宅先生の表情が、キリッと引き締まっている。
目の前の翔太の腕はカタカタと震えていて、俺がきてからずっと吐き続けている翔太は、もう意識も朦朧としている。
それでも治らない彼の嘔気に、“代わってやりたい”なんて、出来もしないことを思う。
三宅「不整脈、顕著だねぇ〜…インデラル入れて。翔太、もーちょっとしたら落ち着くからな…」
三宅先生の指示に無理やり体を動かしながら、頼むから痙攣だけは起きてくれるなと、それを願うしかできなかった。
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かん。(プロフ) - 名無し13944号さん» リクエストいただき、ありがとうございました！遅くなってしまいましたが、続編にて書かせていただきました(^^)2022年も、田中ファミリーをよろしくお願いいたします！ (2021年12月31日 19時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - まめさん» リクエストいただきありがとうございました。続編にてお話UPさせていただいてます(^^)お時間いただき、ありがとうございました！また、お楽しみいただければ嬉しいです！ (2021年12月17日 22時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - _sa.kikaさん» お待たせしてすみません、リクエスト、続編にて書かせていただきました！お楽しみいただければ幸いです♪これからもよろしくお願いします！ (2021年12月13日 7時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 岩田柊架さん» リクエストいただきありがとうございました！続編にてお話書かせていただいてます。EXILE医療センターの初期の頃から岩田さんの作品を読ませていただいていたので、リクエスト頂き感動しております( ；∀；)これからも作品共々よろしくお願いします！ (2021年12月7日 10時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 名前しずくさん» リクエストいただき、ありがとうございました。続編にてお話更新させていただきました！お楽しみいただけましたら嬉しいです☺︎今後ともぜひ、よろしくお願いします！ (2021年12月3日 1時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2021年9月16日 0時
