322話 ページ22
【ジェシー】
「…どう思う？」
赤「どう思うって言われても…。まぁ、俺も北斗や樹の立場だったら、多少は悔しいけどさ。それでも、Aなりに考えて動いたんだから…別にいいんじゃない？何がそんなに不安なの？」
「んー…余計心配かけちゃったかなぁって。言わなかったから、これからも言わないんじゃないかっていうかさ…」
赤「あぁ、今も黙ってるんじゃないかって疑われてる感じ？」
「疑われてるとまでは言わんけど…。でも、なんか…ほっくんが…過保護になった気がする…」
赤「なるほどねぇ〜」
「でもさ…やっぱ、言えんよ。みんなに負担かけれん…。今は、みんな自分のこと頑張らなあかんから…」
みんなが腹を括りきれてないって、Aはずっとそう言ってた。
それは自分の体のことも、少なからず影響してるんだと思うって。
“私の体が不安定なうちは、みんなも不安定にしか将来を見れないと思う”
そう、寂しそうな目で言っていた、術後のAを思い出す。
赤「ていうかさ。なんで落ち着いてつけてもいいよって言われてたのに、最近また義足付けてないの？また怪我でもした？」
「んー？あぁ、怪我したとかじゃないけど…足がないことを、もう一回ちゃんと頭に叩き込もうと思って」
赤「なるほど」
「まぁ、どこまで意味があるかはわからへんけど。でもやらんよりはマシやから」
Aの生活の中心には、いつだってSixTONESがいるんだって、今回のことで再認識した。
まだ少し、時間はかかるかもしれない。
けど、俺たちだってそれなりに腹括り始めてる。
お前がその足で生きていくのを決めたように、今は形だけかもしれないけど…。
「ねぇジェス。覚悟って、難しいね」
赤「へ？」
「覚悟って、難しい。みんな、覚悟してると思うの。かなり…。でもまだ今は、ちょっとしたことで…揺らぐ」
「その揺らぐ理由にだけは…なりたくない。だから、もう少しだけ…風磨くんを、頼らせて」
みんなに隠し事をする自分を、許してほしいって、そう言ってる時点で、隠してないじゃないなんて軽口は叩けなくて。
代わりに出てきたのは、無言で突き出した拳だけ。
でも、10年もつき合ってりゃそれだけで通じることだってあるんだって、そう思えた。
俺は、お前が風磨を頼ったって、目を瞑るよ。
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かん。(プロフ) - 美紀さん» 美紀さん、いつもありがとうございます！これからも末長く、この小説をよろしくお願いいたします(^^) (2020年10月8日 21時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2020年10月8日 18時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2020年10月5日 18時
