301話 ページ1
【北斗】
最近の様子を見れば、なんとなくだけど違和感はあった。
ダンスのレッスンを受けていても、最近のAは疲れるのがいつも以上に早かったし、自分から“ちょっと無理かもしれない”なんていうことも増えたようだし。
それに、日常生活の中で上手く手に力が入らないことも、今思えば多々あったように思う。
なんてことない段差で転びそうになったり、何度も危なっかしいなと思って声をかけたのに…なぜ、気づかなかったんだろうって。
「多分そうかなって思っててんけど…再発…してた、肺も脳も。残ってる腫瘍がなかなか小さくならんくて。最近また大きくなってた…で、もちろんこのままにしとくことはできないし…ね」
青「そりゃ、そうだな」
「治療…せな、あかんのやけど…。一人で、決めることやないかなって思って…」
黒「それで、俺らに？」
「うん。…だってもう、6人とはグループになったんやから。あの時は…初めてん時は、誰にも話さずに活動休止するつもりやったけど…今回は、全てをきちんと話そうと思った」
そう淡々と話を進めるAは、良くも悪くも病気に慣れていた。
同じように、再発や悪化をすることにも。
淡々と、冷静に、それでも真剣な顔をして、俺たちに一つずつ説明をしてくれた。
「今私の体にある悪者は、2つ。肺と、脳の腫瘍。前に緊急で手術して、今も薬飲み続けてるのは、みんなの知ってる通り。樹くんは勉強もしてくれたから特に」
青「…なんとなく、な」
「肺は、前の時に…ここから…このくらいまで取り除いたんやけど。この辺りにまだ取りきれないのが残ってたんよね。それが大きくなって…この辺りまで、今回は切除することになると思う」
黒「…結構広いな、範囲」
「脳の方も、な…。またちょっと、治療に長くかかてしまうと思うねん」
病院でわざわざ俺らに説明するため1セット余分にもらってきたという資料に、色々なことを書き込みながら、俺たちにもわかるよう、丁寧に説明をしてくれるA。
その真剣な目に、“一緒に闘ってほしい”という、Aの強い意志を感じる。
周りを見れば、他の5人も衝撃こそ受けているけど、この事実と向き合おうと必死だった。
SixTONESは、もう7人でしか旅をしない。
そう思うと、なんだって乗り越えられる気がした。
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かん。(プロフ) - 美紀さん» 美紀さん、いつもありがとうございます！これからも末長く、この小説をよろしくお願いいたします(^^) (2020年10月8日 21時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2020年10月8日 18時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2020年10月5日 18時
