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243話 ページ43

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「シックス…トンズ?」

ジャニー「シックス“トーンズ”だ。最後のSは、Aのイニシャル。坂本のね。音階は7つ。6つでは音階は完成しない。Aは、YOUたちにとって、本当に必要な存在のようだね」

「シックス、トーンズ…」


グループの名前に込められた想い。

1曲のため、ただ私が再出発の勇気を出すためだけには、もったいないくらいの、大切な願いを込めてくれたジャニーさん。

何度も、何度も口に出せば、少しずつ湧き上がる実感。

たかが名前、なのかもしれないし…なにより、グループになることがなんだって、そんなこと、誰より一番私たちがよく知ってる。

名前のない6人は、名前をもらった先輩たちでさえできなかったことも、いくつも成し遂げてきた。

だからこそ…自分が入ることで、グループになることで、そんな彼らを崩してしまうことに、怖さだって感じたこともある。

それでも…彼らと、グループとして…歩みたかった。


「シックス、トーンズ…6つの音色…。ふふっ。ん、いい名前!」

ジャニー「年明けの少年倶楽部で1曲分、君たちのために枠を空けるから。そこで7人で歌ってごらん。曲も、構成も…君たちに、任せる。やってみなさい」

赤「っ!ありがとうございます!」


それからは緊張の糸が解けたままに、ただ喜びを噛み締めるのとは、ちょっと違った…なんとも言えない空気の中、ただ、喜びを分かち合っていた。

なにがいい?どんな衣装がいい?って、みんながワイワイしてるのを、わたしは少しだけ遠目から見つめていた。

それは、隣にいるジャニーさんも同じだった。

目を細めて、私たちを見つめる優しい目。

彼らに、託してくれたんだと思う。

彼らを、信じて。


ジャニー「A、帰ってきてくれて、ありがとう。彼らはきっと、まだまだ輝ける…」

「ジャニーさん…それは、多分私も同じ」

赤「Aも、こっちおいでよ。一緒に決めよう!」


ジェス呼ばれて、みんなの輪に入れば、同じように嬉しそうにあぁでもない、こうでもないと言い合えるのが、楽しくて仕方がない。

歌う曲はなんだっていい。

演出だって、なんでもいい。

ただ、7人で歌えたら…楽しめたら…。


そんなの嘘。


やるからにはこだわりたい。

ここで、私のこれからが、全て決まるような気がしてたから。

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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年9月7日 14時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かん。 | 作成日時:2020年8月16日 11時

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