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【�眞蓮�
「たかだか数日で、こうも世界が変わるかねぇ…」
紫耀たちの脱退、退所を聞いたAは、笑っていた。
朝イチのリハーサルからほぼ丸一日。
生放送を終えた直後、遠慮がちに俺らの楽屋の扉を開けた5人から伝えられた話。
知らせていなかったのはAだけで、そのことを少し申し訳なくは思ったけど、それについてはなにを言うこともなかったA。
そんなAが、たった一言残した言葉だった。
「�眞�〜」
黄「お、帰れる？」
「なんかごめん。いっぱい心配かけて、気遣わせて。…ごめんね…1人だけ普通に楽しんじゃったよ、本番」
黄「…ハハっ。いいだろ、お前はそれで」
青「ん。なんも間違ってねえし、その方があいつらも良かったんだと思う」
「岸たちが？」
青「そ」
本番中も、どこか必死にぎこちなさを取り繕っていたように見えたのは、俺たちが5人の事情を知っていたからだろうか。
それとも、思ったよりも冷静に事態を受け入れているAも、どこかで違和感を覚えていたんだろうか。
「…多分、みんなが思ってるよりは、大丈夫と思う」
黄「ん？」
青「平野たちのこと？」
「うん…。そりゃ、ショックはショックやで？ラブが辞めた時ぐらい…ショック…っていうより、心がぽっかりする感じ？上手く言えんけどさ…」
言葉を探すように、ゆっくり、ゆっくりと丁寧に紡いでいくA。
あいにくその表情は見えないけど、その声には真っ直ぐ芯が通っていた。
「兄組って呼ばれとった私たちがさ…今よりもっと、って頑張ってこれたんは…間違いなく5人のおかげ。でも、それって…同じ事務所じゃなくても、そうやと思うねん」
青「んー…？」
「それは、謙ちゃんたちに教えてもらった。今でも…7人は私にとって、ライバルで…仲間で…友達やから。あの5人も、きっと変わらんのと違うかな…と、思ってる。…伝わってる？」
黄「…ん、伝わってる。し、Aの言う通りだな」
「…へへっ。よかったぁ、伝わって」
俺らが思ってるより、Aはずっとずっと強いのかもしれない。
と、思ったけど…それは少しだけ違うのかな。
「でも…6人とだけは、離れたくない。もっと…7人でいたい。Aは…まだまだ7人で、たくさんの夢が見たい…」
その声だけが、少し震えていたから。
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作者名：かん。
| 作成日時：2024年3月17日 23時
