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【大我】
夜の歌番組のため、朝イチからリハーサル三昧の今日はとにかく体力勝負。
Aがちょっぴり、苦手にしているお仕事。
7人でいられるのは大好きなんだけどね。
「大我…」
桃「んー？…ここ、座りな」
「次のリハまで、寝ててもいい？」
桃「いいよ。ん、耳ここ入れておいて」
「ん…」
桃「入れとくよー？」
昨日も遅くまで打ち合わせしてたみたいだし、完全に寝不足だったんだろう。
もう俺が声をかけた頃には補聴器も外して完全に夢の中なAを見ながら、溜めてしまったアンケートの回答を静かに進めておこうか、なんて。
と、開かない表情の慎太郎が楽屋に戻ってきて、そのいつもと違う静けさになんとなく覚えた違和感。
それなのに、なんとなく…声もかけられなかった。
黒「あら…寝てるの？」
桃「うん。寝不足だったみたい」
黒「あぁ、打ち合わせか。…やっぱ、ちょっと攻め過ぎたと思う？」
桃「んー…どうかなぁ。去年までのAならチャレンジしてただろうなっていうのが、正直なところ。…誰がどう守ってくれるか、自信ないんだと思う。それは、俺も自信ないから」
緑「…俺も、ちょっと自信ないわ」
桃「えっ…」
聞き逃してしまいそうな声だった。
慎太郎らしくない、吐き捨てるみたいな…こぼれ落ちるみたいな…いや、珍しく…投げ捨てられるような、そんな声だった。
でも…聞き返すこともできないくらいの雰囲気を纏った慎太郎。
ふと目のあった北斗も、お手上げだとでも言いたげな表情をしていた。
黄「お嬢いる？」
桃「ここ、寝てる」
黄「…寝てるかぁ。調子悪そう？」
桃「いや？眠いだけだと思う。昨日寝てないって言ってたから」
どうすっかなぁ…なんて言ってる�眞呂蓮▲船薀船蕕反蟻析困諒�を気にしてて、あぁ、なんか知ってんだなって。
その空気に耐えられなかったのか、慎太郎は泣きそうな顔をしてこちらを見て、笑った。
苦しく笑って、言った。
緑「�眞呂睚垢い燭鵑任靴隋�」
“紫耀たち、辞めるって”
慎太郎の言葉に、耳を疑った。
けど…嘘偽りのないことを言っているのは、慎太郎の表情を見ればすぐにわかった。
緑「多分…夜には速報が出る…。でも、今日が終わるまでは…せめてこの番組終わるまでは、Aには言わないであげて…」
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作者名：かん。
| 作成日時：2024年3月17日 23時
