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【北斗】
背中に、父さんの声が聞こえた。
寝たふりして、父さんの方向いたわけでも、まして話したわけでもないけど…ただ、父さんがそこにいるってことだけで、ものすごく安心をした。
青「…しんどかったな」
その言葉だけで、十分だった。
悔しい気持ちを、一気に感じた絶望感を、楽しかった高校生活が自分の手から離れていくことへの不安を、怖さを、寂しさを…あぁ、分かってくれてんのかなって。
だって、俺の背中撫でるでっかくて薄いその手は、ものすごく優しくて、あったかかったから。
宮舘「ちょっと…しばらくは、入院かなぁ」
翌日、ようやくほんの少しだけ気持ちと体の落ち着いた俺は、宮田で先生から、小さな絶望を受け取った。
“絶望”だなんて、きっと大人たちからすれば、数週間になるんだか、数ヶ月になるんだか分からないこの入院をそう捉えるのは、大袈裟だと言われるんだろうけど…。
たった一度の青春時代、取り返すことのできないその青い時間が、ほんの少しでもこぼれ落ちてしまうことが、なぜだか受け入れられなかった。
これまで、何度だって経験してきたことなのに。
青「北斗ー？…売店行かね？それか、外来の喫茶店。院内なら、ふらついてもいいらしいぜ？」
黒「…ふらつくって」
青「んはっ！だって、散歩って感じじゃなくね？目的ちゃんとあるし。つか、外じゃねえし？だから、ふらつきに行こうぜ」
黒「俺、ダチじゃないんだけど」
青「ごちゃごちゃうるせぇな、いいから付き合えよ、たまの親父のわがままに」
人にもの頼む態度かよ、って内心ぶつくさ言い返しながらも、なんだかこの軽めのやりとりが、ものすごく幸せだった。
悔しくて、寂しくて…不安でたまらないけど、それでも、幸せだった。
青「あ、お前俺が新作頼んでたとか、絶対ぇ誰にも言うなよ？Aとか、絶対せびってくるから。あと、優吾もだめ。なんか言われる」
黒「なんかってなによ」
青「あ？…お前冒険とかしないタイプじゃねぇのかよ！とか？」
黒「…真似してるつもりだろうけど、全然似てないよ」
ケタケタ笑う父さん。
なんか、父さんっぽくなかった。
俺やAといる時の父さんってより、風磨や、しょっぴーや、照先生や深澤くん…気を許した仲間といる時の…俺が、憧れていた…“樹”。
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かん。(プロフ) - 真奈、さん» 申請いただきありがとうございます。リクエストに関しては全て対応をしている認識です。ご確認をいただけますと幸いです。作品を好きになっていただき、ありがとうございます☺︎今後とも、よろしくお願いいたします！ (12月1日 11時) (
レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - ご連絡ありがとうございますPrivatterでのフォロワーのみだったんですね…。逆に今からフォロしても承認されれば読むことは可能ですか？ 勝手ながら、早速フォローさせてもらいました。確認いただけると助かります、 (11月30日 23時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» なお、本編については全てPrivatterでフォロワー限定公開をしており、他の方もそちらでお楽しみいただいております。わざわざ、このために新たなアカウントを作成いただいた方も多数おられる中の個別対応は公平ではないと思いますので、ご理解いただけますと幸いです。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» コメントありがとうございます。本編に関しては皆さま統一のルールのもとパスワードは一切公開しないことをお伝えさせていただいておりますので、個別であってもパスワードはお伝えいたしかねます。申し訳ありません。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - いつも楽しみに読んでます。本編をまた最初から読みたくなってしまいました。こちらに書くのは大変申し訳ないのですが…。もしよろしければパスワードをメッセージ等でいただけると嬉しいです。ご検討お願いします。 (11月30日 0時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年8月20日 22時
