楽しいばかりじゃいられない ページ6
【北斗】
渡辺「北斗〜、番号出てるんですけどー？」
黒「あっ、ごめん！」
渡辺「ハハッ、いいよ。ゆっくりおいで」
ちょっと久しぶりの定期検診。
最後の大きな手術を受けてから、徐々に、徐々にと開いてきた検査の間隔は、高校に入学してから思いっきりグンっと伸びた。
“頑張ってみよっか”
宮舘先生がそう言ってくれた時、本当に嬉しかった。
なんか、“普通の高校生”に近づける気がした。
ま、完璧にこの心臓を治すことが無理なのは俺だって承知なんだけど。
宮舘「検査、お疲れ様。寝てたの？」
黒「なわけ。本読んでたら、モニター見落としてた」
渡辺「よかったよ、倒れてたんじゃなくて」
宮舘「笑えないからやめて、翔太。…まぁ、特に検査結果も大きな問題はないし、この感じなら負荷試験もできそうだね」
黒「はーい」
そう、これが今日唯一のマイナス要素。
普段なら必ず気づくであろう自分の呼び出し番号にも気づかないくらい、手に持った小説に没頭をするしか、目の前まで迫った不安から逃げる術を知らなかった。
別に検査をすることが嫌なわけでもなければ、逃げたいだとか、辞めたいだとか、そんな感情があるわけではない。
でも、なんとなく憂鬱。
渡辺「どした？」
黒「ん？いや、なんも…」
渡辺「にしては、顔曇りすぎじゃない？不安なことあるんだったら、ちゃんと言って欲しいんだけど？」
黒「…いやぁ、別に」
渡辺「って言って、前回も無理してるから信用なんねぇ」
黒「えぇ…」
ちょっと怖い顔したしょっぴーからの、割と強めの圧。
もちろんそれは、俺のこと思ってくれてなこともわかってるし、しょっぴーなりに、俺への違和感を汲んだ上で、ここまで強く無理すんなって釘刺してくれてるんだとは思うけど。
じゃなきゃ、ここまでハッキリ信用なんねぇなんて言われることないし。
渡辺「…不安なの？」
黒「いや、マジで不安なわけじゃない。けど…なんとなく憂鬱っていうか…」
宮舘「…ん。ま、ちょっと休憩してからやるし。翔太にご飯でも奢ってもらったら？」
渡辺「は？なんでそうなんだよ！」
とは言いながらも、しゃーねーなって俺の手を引いてくれるしょっぴー。
俺、もう高校生なんだけど…こんなんで憂鬱になってるようじゃ、言ったって笑われるかな。
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かん。(プロフ) - 真奈、さん» 申請いただきありがとうございます。リクエストに関しては全て対応をしている認識です。ご確認をいただけますと幸いです。作品を好きになっていただき、ありがとうございます☺︎今後とも、よろしくお願いいたします！ (12月1日 11時) (
レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - ご連絡ありがとうございますPrivatterでのフォロワーのみだったんですね…。逆に今からフォロしても承認されれば読むことは可能ですか？ 勝手ながら、早速フォローさせてもらいました。確認いただけると助かります、 (11月30日 23時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» なお、本編については全てPrivatterでフォロワー限定公開をしており、他の方もそちらでお楽しみいただいております。わざわざ、このために新たなアカウントを作成いただいた方も多数おられる中の個別対応は公平ではないと思いますので、ご理解いただけますと幸いです。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» コメントありがとうございます。本編に関しては皆さま統一のルールのもとパスワードは一切公開しないことをお伝えさせていただいておりますので、個別であってもパスワードはお伝えいたしかねます。申し訳ありません。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - いつも楽しみに読んでます。本編をまた最初から読みたくなってしまいました。こちらに書くのは大変申し訳ないのですが…。もしよろしければパスワードをメッセージ等でいただけると嬉しいです。ご検討お願いします。 (11月30日 0時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年8月20日 22時
