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【樹】
青「いっ…て…」
藤ヶ谷「ぉ…ようやくお目覚めじゃん」
目が覚めると、なぜだか眩しくて仕方なくて。
耳に入るのは、ピコピコとやかましく機械の鳴る音と、それに…藤ヶ谷先生の声。
A、こっちに入院してたんだっけ…？
そもそもお見舞い来てそのまま寝落ちしたってことか…？
…なんて。
自分を取り巻いている視覚も聴覚も、何もかもの理解が全く追いつかない。
ただ、追いつかないなりに必死に回した頭で考えつくそのどれもが見当違いだというのは、なぜだか痛み続ける全身と、心配そうにこちらを見ている北斗が視界に入ったからだ。
青「…俺、やらかした感じ…っすね」
藤ヶ谷「疑問系じゃないあたり、察しがよくて助かるわ」
青「伊達に…アイツらの親、してないんで…」
そう言って、ふざけて強がってはみたけど…この喋りづらさが酸素マスクのせいであることも、藤ヶ谷先生が淡々と俺に伝えるここ数日も、ただただ申し訳なかった。
Aのこと見舞いに来て、これじゃぁな…。
黒「父さん…」
青「ん。…ありがとな、北斗」
黒「大丈夫…？では、ないか…」
青「いや…大、丈夫…ってことに、するから。そんな顔、すんな。ごめんな、心配…かけて…」
黒「…今回は、ダメかと思って…ほんと、心配して…っ。俺…Aにも、なんて説明しても、Aも…っ、不安そうなままで…俺も…」
珍しく、涙を止めることなく不安を吐露する北斗に、募る反省。
まさか自分が予期せぬ事故で、数日間も目が覚めないだなんて夢にも思わなくて。
しかも、その理由が事故だけじゃなく、日頃から募った疲労やら栄養不足やらが原因だなんて言われたら。
自分の不摂生のせいだし…。
藤ヶ谷「抱える前に、ちゃんと周り頼れ。…言いづらいことがあるのもわかる。お前なりに、避けたいことだってあるのも十分承知してる。けど…」
青「先生…」
藤ヶ谷「ん？」
青「その、女の子…大丈夫、でしたか？」
黒「…っ！」
藤ヶ谷「…はぁ。ふふっ…ん、お前のおかげでな」
青「…そっすか、よかった」
黒「ハハッ…。よく、ないわ…っ」
藤ヶ谷先生も北斗も、少し呆れながら俺の言葉を笑っていて、その言葉が出てくるならと安心してくれた言葉の意味がわかるのは、もう少し先になりそうだった。
-Fin-
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かん。(プロフ) - 真奈、さん» 申請いただきありがとうございます。リクエストに関しては全て対応をしている認識です。ご確認をいただけますと幸いです。作品を好きになっていただき、ありがとうございます☺︎今後とも、よろしくお願いいたします！ (12月1日 11時) (
レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - ご連絡ありがとうございますPrivatterでのフォロワーのみだったんですね…。逆に今からフォロしても承認されれば読むことは可能ですか？ 勝手ながら、早速フォローさせてもらいました。確認いただけると助かります、 (11月30日 23時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» なお、本編については全てPrivatterでフォロワー限定公開をしており、他の方もそちらでお楽しみいただいております。わざわざ、このために新たなアカウントを作成いただいた方も多数おられる中の個別対応は公平ではないと思いますので、ご理解いただけますと幸いです。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» コメントありがとうございます。本編に関しては皆さま統一のルールのもとパスワードは一切公開しないことをお伝えさせていただいておりますので、個別であってもパスワードはお伝えいたしかねます。申し訳ありません。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - いつも楽しみに読んでます。本編をまた最初から読みたくなってしまいました。こちらに書くのは大変申し訳ないのですが…。もしよろしければパスワードをメッセージ等でいただけると嬉しいです。ご検討お願いします。 (11月30日 0時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年8月20日 22時
