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【渡辺】
やっと、やっと北斗にもお許しの出たAとの面会。
と、言ったって…まだAは無菌病棟で闘い続けていて、面会ができるって言ったって、ガラス越しの面会しかできないわけで。
“それでも、よかった…全然、よかった”
今朝、樹から話を聞いたみたいで、俺んところに電話をかけてきた北斗が言った言葉が、重たく俺の胸に沈んだ。
何日も、何週間も…北斗は、Aの顔すら見ることができなかったんだもんなぁ、なんて思いながら、北斗を待った。
北斗の緊張した声が耳に入ったのは、夕方、面会時間の終わるより30分ほど前だった。
黒「あ、あの〜…。田中Aの兄なんですけど、妹の病室…あの、え…っと、無菌室、で…」
渡辺「おうっ、北斗ー！あ、いいよ。俺対応します」
黒「知らない人ばっかなんですけど」
渡辺「そりゃぁそうよ、小児科じゃないもん。小児科の無菌室と、血液内科の無菌室とちょっと違ってて。A、まだちょっと小児科の方に入れるまで回復してないのよ。だから、落ち着くまではこの無菌病棟ってわけ」
言われてもよく分かんないって、ケタケタ笑ってる北斗。
そりゃ難しいよって言う俺の言葉にまた笑う北斗は、Aの移植の前に会った時よりは、ずいぶん優しい表情をしていた。
どうやら俺もそれは同じだったみたいで、“ありがと。ずっと、Aのことを想ってくれて”なんて言われちゃったら、涙腺ぶっ壊れそうだからやめてほしい。
黒「A〜」
「あぁ〜っ、にぃにだぁ〜」
本来なら、無菌室で二人合わせてやることもできるんだけど、Aの場合は、まだうまく白血球が立ち上がってくれなくて、ガラス越し。
それでも、やっぱ2人は幸せそうに笑っていた。
渡辺「ちょっとは、気持ち楽になった？」
黒「ははっ…バレてたか」
渡辺「お前も一応、元担当」
黒「うん。…気持ち楽になったってか、やっとちょっと進めたのかなって、安心した。…ありがとね、しょっぴー」
渡辺「…ま、それが俺の仕事だからね」
黒「…なにそれ」
少し目を潤ませて、今日一番の優しい顔を見せた北斗の姿が、嬉しいけど…嬉しかったけど…なんだか、その力のこもった目が、心配だった。
渡辺「無理だけは、すんなよ」
分かってるって、カラッと笑った…その笑顔さえ。
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かん。(プロフ) - 真奈、さん» 申請いただきありがとうございます。リクエストに関しては全て対応をしている認識です。ご確認をいただけますと幸いです。作品を好きになっていただき、ありがとうございます☺︎今後とも、よろしくお願いいたします！ (12月1日 11時) (
レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - ご連絡ありがとうございますPrivatterでのフォロワーのみだったんですね…。逆に今からフォロしても承認されれば読むことは可能ですか？ 勝手ながら、早速フォローさせてもらいました。確認いただけると助かります、 (11月30日 23時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» なお、本編については全てPrivatterでフォロワー限定公開をしており、他の方もそちらでお楽しみいただいております。わざわざ、このために新たなアカウントを作成いただいた方も多数おられる中の個別対応は公平ではないと思いますので、ご理解いただけますと幸いです。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» コメントありがとうございます。本編に関しては皆さま統一のルールのもとパスワードは一切公開しないことをお伝えさせていただいておりますので、個別であってもパスワードはお伝えいたしかねます。申し訳ありません。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - いつも楽しみに読んでます。本編をまた最初から読みたくなってしまいました。こちらに書くのは大変申し訳ないのですが…。もしよろしければパスワードをメッセージ等でいただけると嬉しいです。ご検討お願いします。 (11月30日 0時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年8月20日 22時
