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【深澤】
なーんとなく、嫌な風。
って、わかる？
なんかさ、生ぬるいような…重たいような…。
嫌いなんだよね、台風来る前の、あの独特な風。
マジ、どんよりした空気だけ流しに来るみたいな、あれ。
高校1年から延々と毎年同じフレーズ聞かされてたら、さすがに覚えるっつーの。
なんて、毎年このフレーズが頭に浮かんでは、大事なダチの何人かに思いを馳せるのは、この嫌な風を感じた時。
一人だけ、あいつの長ったらしいあの決まり文句に、これまた同じフレーズを繰り返すやつがいたっけ。
深澤「おう、おはよ」
青「はざぁーす」
深澤「挨拶ぐらいちゃんとしろ。…なに、寝てねえの？」
青「んー…。へへっ、まぁ…それなりに寝てますよ」
深澤「ふーん。…ちぃ、大丈夫そ？台風、結構ヤバそうじゃね？翔太も、ちょいちょい仕事休んでるらしいわ」
青「ちょっと、夜中しんどそうっすね。まぁ、こればっかりは、恨んだところで…ですからね。毎年のことだから、なんとなく対策はしてますけど。まぁ、2人目もお腹にいますからね…そっちも」
深澤「あー…。まだ酷そう？つわり」
青「んー…そっすね」
そう言いながら、大きなあくびを噛み締める後輩。
きっと、できる限りを尽くして大事な人を側で支えてたんだろうって、そんなの丸わかりなんだよな。
ついでに、家族は家族、仕事は仕事だから、それを言い訳になんて絶対しないっていう、樹なりのプライドっていうか、そんなのまで全部。
その気持ちは分からんでもないし、十分立派ではあるんだけどさ。
深澤「ま、今日も天気あんま良くないし…。どうせ、現場中止になるだろうから、早く帰れよ」
青「あー…でも次の現場の図面…」
深澤「うるせぇ、お前のためじゃねぇの。ちぃのため。ちぃが調子悪いんなら、北斗だって1人で寂しい思いしてんだろ。ちゃんと帰って、パパしてやれ」
青「外で稼いでくんのも、親父の仕事っすけどね」
深澤「時代は昭和じゃねぇんだよ。いいから、先輩命令」
ガタガタと、あぁ言えばこう言う樹だけど、それでも最後には“お言葉、甘えさせてもらいます”なんて、きちんとお礼と一緒に。
初めからそうやって甘えとけばいいんだっつーの…とか、こいつに言ったって意味ないのは、高校生の頃から嫌ってほどに分かっていた。
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かん。(プロフ) - 真奈、さん» 申請いただきありがとうございます。リクエストに関しては全て対応をしている認識です。ご確認をいただけますと幸いです。作品を好きになっていただき、ありがとうございます☺︎今後とも、よろしくお願いいたします！ (12月1日 11時) (
レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - ご連絡ありがとうございますPrivatterでのフォロワーのみだったんですね…。逆に今からフォロしても承認されれば読むことは可能ですか？ 勝手ながら、早速フォローさせてもらいました。確認いただけると助かります、 (11月30日 23時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» なお、本編については全てPrivatterでフォロワー限定公開をしており、他の方もそちらでお楽しみいただいております。わざわざ、このために新たなアカウントを作成いただいた方も多数おられる中の個別対応は公平ではないと思いますので、ご理解いただけますと幸いです。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 真奈、さん» コメントありがとうございます。本編に関しては皆さま統一のルールのもとパスワードは一切公開しないことをお伝えさせていただいておりますので、個別であってもパスワードはお伝えいたしかねます。申し訳ありません。 (11月30日 7時) (レス) id: 6c35b9b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
真奈、(プロフ) - いつも楽しみに読んでます。本編をまた最初から読みたくなってしまいました。こちらに書くのは大変申し訳ないのですが…。もしよろしければパスワードをメッセージ等でいただけると嬉しいです。ご検討お願いします。 (11月30日 0時) (レス) id: 300884fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年8月20日 22時
