86話 ページ36
【樹】
青「悪りぃ、最近ドラマの撮影続いててさ。ちょっと忙しかったわ」
緑「お疲れ、お疲れ〜。それは仕方ないわ、嬉しい悲鳴ってやつ？」
青「…か、どうかはよく分かんねぇけど。てか、慎太郎もドラマ、決まったんだろ？」
複数人でドラマに出ると、音楽番組だったり雑誌撮影だったり、しばらくはそのメンバーと一緒に活動することが増える。
だから、バカレアでドラマだ映画だとノリに乗っていた一年前は、慎太郎たちとずっと一緒だった。
それも、なんか随分前のことに感じちゃうけど。
青「ようやく俺のところにも、Aの検診連絡が戻ってきた。まじ、ようやくだよ」
緑「あ、そうなの？」
青「ゆーても、年明ける前のが一個来ただけだけどね。あいつ、恥ずかしかったのか、“連絡忘れてたから送るね”とか送ってきてた」
この年末にかけて、Aの心境の変化があったのは確かだと思う。
急にAからの連絡が途絶えて、その理由を察してはいたけど、それでも気になった俺が、何度も勇人くんのところに押しかけて、コソコソと状況を確認していたのは、多分あいつは知らないだろうけど。
緑「Aが元気ならそれでいいよ。それが、照れ隠しだったとしても、なんでも。え、てかAって、試合ない間も寮生活なの？」
青「んー、そりゃ部活がないわけじゃないからな。兄貴が昔高校野球やってたけど、冬はトレーニングとか大変そうだった…イメージ」
緑「ふーん、JKはJKで大変なんだな。うーっ、てかさすがに外寒っ！」
年が明けてから、ちょっとずつではあるけど、俺も先輩の出てるドラマに呼んでもらえたり、以前のバカレアの時ほどでなくとも、また少し仕事が増えてきた。
一緒に仕事するメンバーが変わっても、俺だけじゃなく、あの時のメンバーは、それぞれに芝居の仕事を掴んでる。
一時は引き離されてしまったことに、マイナスなイメージしか持てなかったけど、あの時のそれぞれの芝居が認められたのかなって、俺も今はなんとか前向きに捉えるようにしてる。
迷ってはいるけど、迷ってるなりにも、せっかく話をいただいて、自分で決めて受けた仕事は全力で頑張りたい。
思春期って…こういうことなのかな。
元気なら、それでいい。
慎太郎が何気なく言ったその言葉が、妙に響いていた。
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かん。(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！2nd seasonもよろしくお願いします(^^) (2020年5月5日 13時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルス流行ってるので気を付けてくださいね (2020年5月5日 12時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2020年4月23日 22時
