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【宮舘】
渡辺「あ、涼太…ダメかも」
翔太のそんな声が飛んできたかと思えば、次に耳に入ったのは、あまりに甲高く詰まった呼吸音。
俺と翔太、それに北斗しかいないこの処置室で、その呼吸を繰り返す正体なんて、当たり前だけど北斗しかいないわけで。
宮舘「結構ヤバそうかな？」
渡辺「北斗〜？北斗、聞こえる？手、力入る？」
黒「ん…っ、ﾊｧﾊｧｯ…っ、ﾊｧｯ､やだ、っ…ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…っ、ﾊｧｯ…ぃ、っ、ﾊｧｯ」
渡辺「っと、ゆっくり。ゆっくりな…。どした？苦しい？ん…？気持ち悪い？」
宮舘「北斗ー…？声、聞こえてはいるんだよね？」
渡辺「ん、ぽい。指示は通るし…でも、声出せなさそうなんだよな。過呼吸なってんのもあるけど…」
苦しそうな呼吸はなかなか手強くて。
翔太が根気強く声かけてくれているけど、多少は良くなってきてるものの、いまいち思っているほどには治まりそうにない。
そんな呼吸の原因が分かったのは、麻酔の針を刺す、その時だった。
宮舘「ごめんね、北斗。ここだけちょっと頑張ろうね。翔太、固定だけ…」
渡辺「ん、了解」
宮舘「がんばれ、北斗…。もう直ぐ終わるからね」
黒「い、たっ…ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…っ、ﾊｧｯ…はぁっ、ｹﾎ…ﾊｧｯ…い、たっ…ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…っ、ﾊｧｯ…いた、ぃっ…ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…っ、ﾊｧｯ…」
渡辺「ん、痛いな…。そっか、痛かったんだ…ごめんな、気づいてやれなくて」
黒「ﾊｧ、っ…ﾊｧ…ﾋｭ、ﾊｧｯ…しょ、ぴ…っ、ﾊｧｯ」
渡辺「ん、もう痛いの終わりね。終わったよ。よく頑張った…ね、ちょっと落ち着くまで待とうな」
“痛い”
頭痛も、きっと首も…それに、過呼吸になってしまったことで、きっと胸も痛かっただろう。
それを、汲み取ってやれないままに、背中には麻酔の痛みも襲ってくるわけで。
なにより…心が、痛かっただろう。
初めてのことへの、強い恐怖で。
宮舘「ごめんね、北斗。もう、痛いのは終わったからね。あとは麻酔が効いてきたら、すぐに検査して、一緒に治そうね」
黒「…んっ、め…ぃ」
渡辺「んー？…謝んなって。ふふっ。ん、よく頑張った」
小さな声で翔太と話す北斗の声は聞こえないけど…優しい顔して、北斗の涙を拭った翔太の様子を見れば。
早く、よくなろうね…。
-Fin...?-
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かん。(プロフ) - 黒loveさん» リクエストいただきありがとうございました！お待たせいたしました、短編集��にてお話完結となります。ありがとうございました！ (10月29日 15時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - かん。さん» 書いて下さりありがとうございます!!これからも応援してます😊 (9月21日 21時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 佑妃奈さん» リクエストいただきありがとうございました☺︎イメージ通りにできていますでしょうか…？お楽しみいただけていたら嬉しいです！いつも応援していただけて感謝しております！これからもよろしくお願いします！ (9月20日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ちぃぷーさん» リクエストいただき、ありがとうございました！都合により、一旦パパに振ってしまいましたが、この後別のリクエストでこのお話を引き継いで佐久間くんに登場してもらう予定なので、ぜひそちらも引き続きよろしくお願いします！ (8月31日 12時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
黒love - いつも見てます!リクエスト失礼します。ほっくんが髄膜炎の治療中の話が見たいです。お願いします (7月25日 19時) (レス) id: 247892270a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年5月18日 12時
