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【樹】
青「え、しょっぴー？」
渡辺「おぅ、久しぶり」
あんなメッセージ来たら居ても立っても居られなくて、定時になると同時に速攻で家帰れば、そこにはちぃと、なぜだかしょっぴー。
なんで？と尋ねれば、すごく言いにくそうに口籠るしょっぴーの姿に、不安がどんどん押し寄せる。
ちぃも、泣きそうな顔してるし。
マジ…なんなんだよ…。
と、気づいてしまったこと。
青「え、北斗は？」
それが、ほとんど答えだったようで。
ちぃが、ポロポロ涙流して、“ごめんね、樹くん”って繰り返す合間に“ごめんね、ほっくん”って、何度も、何度も泣きながら繰り返すもんだから、あまりに苦しくて。
だってその涙、ちぃがずっと、北斗が生まれる前から不安がってたそれが、現実になっちゃったってことだろ？
そのことへの、申し訳なさや、悲しさや、悔しさや…それが全部、今のちぃの涙になってんでしょ？
ち「…ごめ、なさいっ…ごめん、ね…っ、ﾊｧｯ」
青「ちぃ…」
ち「っ、ﾊｧｯ…っごめ、っ…ﾊｯ」
青「…なんも悪くねぇよ、ちぃは。悪くない。謝んな。泣かなくていいから。だーいじょぶだって…」
なにがどう大丈夫なのか、わかんねぇけど…。
大丈夫にしていくしか、ない。
というか…大丈夫、意外に言葉が見つかんなくて、ちぃを救う言葉が探せなくて…。
渡辺「…ずーっと、外来で…一人で、耐えてたんだ。泣かずに」
青「…そっか。ありがと、ちぃ。…頑張ってくれて、ありがと」
泣きながら、ちぃが俺に差し出した一枚の用紙。
見たことのある病気の名前。
ずっと、ずっとずっと、幼い頃から俺たちのすぐそばにあった病気と同じ。
ちぃが、ガキの頃からずっと闘ってきたのと、同じ病気だった。
でも、一番上に書かれた名前はちぃのものではない。
紛れもなく、俺たちの大事な一人息子の名前だった。
青「明日、休む。一緒に、北斗んとこ行こ？」
ち「…っ、ご」
青「謝んない。誰か、ちぃのせいだって言ったの？違うだろ？てか…もし万が一100%遺伝だって誰かが言ったんだとして、それでもちぃが悪いだなんて、思わねえよ」
渡辺「ほら。だから言っただろ？樹は、世界一優しいから大丈夫だって」
大丈夫。
病気が、なんだ。
俺が、この家の大黒柱なんだ。
俺が、全部守ってやる。
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かん。(プロフ) - 黒loveさん» リクエストいただきありがとうございました！お待たせいたしました、短編集��にてお話完結となります。ありがとうございました！ (10月29日 15時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - かん。さん» 書いて下さりありがとうございます!!これからも応援してます😊 (9月21日 21時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 佑妃奈さん» リクエストいただきありがとうございました☺︎イメージ通りにできていますでしょうか…？お楽しみいただけていたら嬉しいです！いつも応援していただけて感謝しております！これからもよろしくお願いします！ (9月20日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ちぃぷーさん» リクエストいただき、ありがとうございました！都合により、一旦パパに振ってしまいましたが、この後別のリクエストでこのお話を引き継いで佐久間くんに登場してもらう予定なので、ぜひそちらも引き続きよろしくお願いします！ (8月31日 12時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
黒love - いつも見てます!リクエスト失礼します。ほっくんが髄膜炎の治療中の話が見たいです。お願いします (7月25日 19時) (レス) id: 247892270a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年5月18日 12時
