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【渡辺】
自分と同じように苦しい思いする誰かの希望になりたい、なんて…ありがちな理由で看護の道を志して2年。
看護学生はハードで苦しくて…なんて、覚悟してたけど、そんな覚悟は物足りないと感じるほどの毎日。
でも、やっぱりこの道は目指したかったそれで、子どもの頃から世話んなってる三宅先生のいる病棟で実習をするようになって、余計に芽生えたその気持ち。
兄貴のような存在の、担当看護師の千賀くんがいてくれたのもデカかった。
千賀「ごめん、翔太。もっかいだわ」
渡辺「うぃ。あ、千賀くん。それ多分違います」
千賀「うわ、ほんとだ。ありがとう」
三宅「学生のがしっかりしてんじゃ、訳わかんねぇな」
検体を手に、検査室やら病棟やら外来棟やらを行ったり来たりで、今日の実習は、久々に忙しいとかいうレベルを超えてる。
あまりに忙しすぎるもんだから、何往復したかとかもう覚えてないし、主治医でもある三宅先生には“どんなに忙しくても体調優先！”なんて釘刺されてるけど…いや、無理だろ。
幸い、今日は体調が悪いわけじゃなかったのが救い。
と、そんなバタバタと慌ただしく病院内を駆け回っている時だった。
見覚えのある、少しだけ頼りない後ろ姿。
渡辺「…ちぃ？」
ち「…」
渡辺「おい、ちぃ」
ち「え、あ…っ、え…翔太くん…」
すげぇ久々に会った幼馴染の傍らには、アホみたいに写真を見まくったおチビ。
実習中の今、たまたま通りがかった外来で見つけた2人を前に、本来だったらこんなことしている暇もなければ、余計なことだと怒られたって仕方のないこと。
でも、放っておくなんてできないくらい、今にも消えてしまいそうな、あまりに頼りないちぃが、苦しくて。
千賀「…どした？」
渡辺「なにも言わずに、10分だけ時間くださいって言ったら…10分、くれますか？」
千賀「…俺、検査室に忘れもんしたわ。取ってくるから、ここで待ってて」
千賀くんの、そんな優しい…とはいえ、まずまず不可解な嘘に助けを借りて、10分だけ。
“10分だけだから、足りなきゃ夜家行くよ”なんて声かければ、不安そうだったちぃの目は、グラりと揺れた。
渡辺「一人じゃ、抱えらんねぇだろ…」
ちぃはいつだって、俺の同志だった。
だからこそ、わかるからこそ…助けたかった。
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かん。(プロフ) - 黒loveさん» リクエストいただきありがとうございました！お待たせいたしました、短編集��にてお話完結となります。ありがとうございました！ (10月29日 15時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - かん。さん» 書いて下さりありがとうございます!!これからも応援してます😊 (9月21日 21時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 佑妃奈さん» リクエストいただきありがとうございました☺︎イメージ通りにできていますでしょうか…？お楽しみいただけていたら嬉しいです！いつも応援していただけて感謝しております！これからもよろしくお願いします！ (9月20日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ちぃぷーさん» リクエストいただき、ありがとうございました！都合により、一旦パパに振ってしまいましたが、この後別のリクエストでこのお話を引き継いで佐久間くんに登場してもらう予定なので、ぜひそちらも引き続きよろしくお願いします！ (8月31日 12時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
黒love - いつも見てます!リクエスト失礼します。ほっくんが髄膜炎の治療中の話が見たいです。お願いします (7月25日 19時) (レス) id: 247892270a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年5月18日 12時
