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【樹】
「…ごめ、パパ」
青「っと…。ん、ここはいいから。一回奥行って休んどきな。あー…悪りぃ、北斗。頼んでいい？」
深澤「あ、俺代わりに仕上げとくよ。樹、Aついててあげて」
事務所で仕事中、不意に詰まったような声が聞こえたかと思えば、顔上げた先に真っ青な顔色したA。
かなり久々の急な低血糖。
対処の仕方は分かりきってるし、それはA本人も同じで、すぐに対応はできたから大丈夫なんだろうけど、やっぱり娘が心配で。
奥に下がって様子を見てはいるんだけど、顔色は一向に良くなる感じがないし、いまいち調子が上がってきてくれないし。
「…っ、ﾊｧ」
青「まだ気持ち悪いな…」
「ﾊｧ、っ…」
青「え、吐きそうなら言ってよ？」
「ん…たぶん…だ、じょ、ぶ」
大丈夫じゃなさそうな大丈夫だけど、さすがにもう大人のAだから、自己申告せずに黙って無茶なことするなんてこともない。
まして、隣に俺がつきっきりの状態。
とはいえ、まだまだAが素直になりきれてないのは、時折不安なのか、グッと力が入っては震える左手が教えてくれているけど。
青「大丈夫。ゆっくりで、大丈夫だよ」
「ﾊｧ…きょ、しごと…も、ダメかも」
青「んはっ！なーんてことに頭回してんのよ、お前は。んなこと心配すんな。どうしても今日やんなきゃいけない分はカバーするし、元気んなったらまた頑張ってくれりゃいいの。だから…まずは、体。な？」
「やっぱ…飴、だめだ。ブドウ糖、飲む…」
青「おっけ、ちょっと待ってろ」
なるべくなら、ブドウ糖で対処したくはないってのは、昔から変わらない。
ジュースか、飴か…とにかくブドウ糖の味は好きじゃないらしい。
俺は食ったことねえから分かんないけど、A曰く、あれはクソまず、なんだとか。
久々に使うことになったAのブドウ糖と、もし万が一なにがあってもいいようにと、グルカゴン注まで用意をして…やりすぎかなって思うけど、やりすぎくらいがちょうどいい。
それで笑えるくらいなら、その方が全然マシだって思うのは、たぶん何度も色んなことを乗り越えたから。
“俺…ほんとは、そんなやつだよ”
ガタガタとそんな準備をしていたから、そんなジェシーのSOSは、耳に入っていたようで…聞き逃していた…。
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かん。(プロフ) - 黒loveさん» リクエストいただきありがとうございました！お待たせいたしました、短編集��にてお話完結となります。ありがとうございました！ (10月29日 15時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - かん。さん» 書いて下さりありがとうございます!!これからも応援してます😊 (9月21日 21時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 佑妃奈さん» リクエストいただきありがとうございました☺︎イメージ通りにできていますでしょうか…？お楽しみいただけていたら嬉しいです！いつも応援していただけて感謝しております！これからもよろしくお願いします！ (9月20日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ちぃぷーさん» リクエストいただき、ありがとうございました！都合により、一旦パパに振ってしまいましたが、この後別のリクエストでこのお話を引き継いで佐久間くんに登場してもらう予定なので、ぜひそちらも引き続きよろしくお願いします！ (8月31日 12時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
黒love - いつも見てます!リクエスト失礼します。ほっくんが髄膜炎の治療中の話が見たいです。お願いします (7月25日 19時) (レス) id: 247892270a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年5月18日 12時
