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【優吾】
昨日と同じくらいの時間。
隣の部屋からケホケホと力なく聞こえてきた咳き込みは、いつの間にか放っておけないほどに酷くなっていて、治まる気配が見当たらない。
黄「ちょー、樹ー？お前、薬…」
ひとまず薬だけ飲ませて、昨日みたいに少しでも寝てくれたらって…ただ、それだけだった。
それなのに…。
黄「樹…？だいじょぶかー？…え、樹っ！ちょ！母ちゃんっ！！！」
扉の向こうの樹は思った何倍も苦しそうで、バレないように相当必死だったことを察する。
絶対に嫌がることは分かってたけど、ここまで酷い発作を起こしてしまっては、もう俺だけでは対処できない。
というか、家でどうにかできるかだってわかんないし、なんなら救急車のレベルだろ…。
黄「樹？…樹っ！母ちゃん！早くっ！」
青「っ、ﾋｭｩ…ﾊｯ、っ…………ｯｸ、ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ、ｹﾞﾎｯ…」
黄「樹ー？大丈夫だからな！ちょっと体起こそうね…」
俺の声に母ちゃんも父ちゃんもバタバタと樹の部屋に駆けつけて、その様子を見れば一気に変わる表情。
難しいことはわかんねぇけど、母ちゃんの慌てように、相当ヤバいってのを感じた。
それほど、見たことない表情で母ちゃんが焦ってたから。
程なくして、聞こえてくるサイレン。
この音聞くのなんて、物心ついてから一回だけだ。
あん時は樹と大喧嘩して、俺がコイツに大怪我させちゃったんだっけ…なんて、もう何年前かわかんねえあの日を思い出した。
救急隊「樹くんかなー？わかるー？咳、しんどいね。お母さん、病院行けそうですか？」
母「あ、はい！かかりつけ、ここで…」
母ちゃんと救急隊のお兄さんが何だかんだとやり取りをする間も、樹はゼェゼェと苦しそうな呼吸の合間に咳き込みが止まらない。
さすってる背中が、咳き込むたびに小さく揺れて。
救急隊「よし。…樹くーん、病院行こうね。もうちょっと辛抱な！」
青「ﾊｧｯ、ﾋｭｩ…ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ、ｴﾎｯ…ｹﾞｯﾎｯ、ｺﾞﾎｯ…ﾋｭｩ、ｾﾞｪｯ」
お兄さんが、そっと樹を抱き抱えた時だった。
頼りなく細い樹の手が、俺の腕を掴んで。
青「にぃ、ちゃ…っ、ﾊｧｯ、ﾋｭｩ…ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ…」
何度も、兄ちゃん、兄ちゃん…って繰り返す樹の手を、もう一度握り返した。
黄「俺、付き添うわ」
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かん。(プロフ) - そらんさん» リクエストいただきありがとうございました☺︎短編��にてお話アップさせていただきました！大変、お待たせいたしました。これからも、作品共々よろしくお願いいたします！ (7月30日 22時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - さくらさん» リクエストいただきありがとうございました！続編にて、お話書かせていただきました☺︎おまたせしてしまい、すみません。。また、他のお話もお楽しみいただけたら嬉しいです！これからも、よろしくお願いします❤︎ (7月3日 20時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ピンクBlackさん» リクエストいただきありがとうございます！お時間いただいてしまいすみません。。続編にて、お話完結となります☺︎お楽しみいただけていたら嬉しいです！ (6月11日 20時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
そらん - いつも楽しく読ませていただいてます！かんさんの小説が大好きです！リクよろしいですか？のせいでもないし、誰にもどうしようもの続きで、ルンバ−ルで痛くて過呼吸起こしてしまうのをもし書けたらでいいのでお願いします！ (5月12日 2時) (レス) id: 586b465d2d (このIDを非表示/違反報告)
さくら - リクエストさせていただきたいです!!本編の220話でほっくんがdtskと詰所に行ったかと思いますが、その詰所でどんなこと話したのかとかどんな時間過ごしたのかのお話お願いします。昔の甘えん坊になってる感じなのかなっておもいます。特にskには甘えてそう (2023年4月18日 22時) (レス) id: 3f90d4971e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年1月5日 21時
