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【優吾】
緑「かわいい…ねぇ、かわいい！俺んクラスいたら絶対一番よ？何あの純粋無垢で素朴な感じ！」
黄「ハハッ！俺じゃなくてA本人に言ったげて？」
小声で頑張ってセーブしてるみたいだけど、興奮気味にそんなことを言う慎太郎。
おかわり自由の言葉に釣られて注文したブラックコーヒーは、慎太郎にはまだ苦かったみたいで、追加でカフェオレを注文したのは、Aと話す口実か？
黄「…なんで帰りたくねぇの？」
緑「んー？別に。…たまにあるっしょ、なんとなーく帰りたくないこと。多分、それ」
黄「お前まだ15…あ〜、そんくらいか」
緑「え？なにが？」
黄「いや、俺も意味もなく家飛び出したくなったことあったなーって。それが多分、14とか15とか。事務所入るちょっと前かな」
入って来た時の�眞呂蝋咾貶�題だったもんね〜ってゲラゲラ笑う慎太郎は、あの当時の俺よりまだひとつ年下。
右も左もわかんないくせに、井の中の蛙で大海を知らないどころか、空の蒼ささえも知らなくて。
ギラギラと大人を睨んで刃向かう自分を崩さず、納得いく世界だけで生きてんのがかっこいいと勘違いしていたあの頃の俺なんかより、よっぽど慎太郎は広い世界を知った大人だった。
どこか大人を敵に思ってる辺りは俺たちとさほど変わらないけど、それは多分、慎太郎にとって最大の防御。
黄「やっぱお前、Aと気ぃ合うよ」
緑「えー、マジ？あんないい子そうなのに？合うわけなくない？ビビられて終わりじゃん」
黄「さすがにお前がそれだけイカつくても、4つも下にビビらないっしょ」
緑「あ、そっか。�眞呂汎韻で�だ」
ゲラゲラ笑ってる慎太郎も、カウンターの向こうで常連さんとお話ししたり、袋にパン詰めてるAも、抱えるものが、大きすぎた。
そのくせ、その荷物を隠そうと必死で危なっかしくて。
その荷物を分けてほしい…なんて偉そうなことは言えないけど、その荷物がいつこぼれ落ちてもすぐに拾ってやれるようにそばにいたいと思うのは、A以外に、慎太郎が初めてだった。
緑「もし、もし…Aちゃんが、�眞呂里修陵イ靴気鮗�け止めて素直に甘えられる人なら…“友達”としては俺と気が合うかもね」
俺も�眞呂砲呂覆鵑�甘えられるから、って笑う慎太郎の笑い方は、Aと似ていた。
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作者名：かん。
| 作成日時：2022年11月4日 20時
