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【松田】
松田「どう？ちょっと落ち着いた？」
「げんちゃ…ﾊｧｯ、さんそ…」
松田「まだ苦しいかぁ…。んー…でもAちゃん、見て？酸素、足りてるのよ」
苦しい、しんどい。
そう訴えるAちゃんは、呼吸も浅くて苦しそうなんだけど、酸素はちゃんと足りてて。
パニックっぽくなってるなぁ…って思いながら、岩本先生や宮舘先生にも相談をしてみるけど、やっぱり酸素はつけないの一点張り。
そりゃそうだ、酸素は必要以上に足りてるから。
なんだけど…本人はどうにも苦しいわけで、涙がポロポロ。
松田「フーって、息吐いてごらん？」
「ﾝｸｯ…ふぅっ…ﾊｧｯ」
松田「ん、そそ。あ、そうだAちゃん。外“泊”の前に、そろそろ外“出”で何回か練習してみよっか？って、照先生が」
少しでも気が紛れたらって思ってそんな話を本人に持ちかけてみれば、グズグズしながらも、ちょっと興味はあり。
どこか行きたいとこある？やりたいことある？って聞けば、さすがに話すのはしんどいみたいだけど、モゾモゾと起きあがろうとするAちゃん。
ふと、筆記用具を求められて渡せば、机にグタッと体を預けながらも、そこにやりたいことをスラスラ書いてくれる。
松田「おぉ、フットサルね〜。ずっと行きたいって言ってたもんね。あとは…ん？“ふうまくん”っていうのはなぁに？…彼氏？」
「ふふっ。んーん、びよーしさん」
松田「あぁー！なるほどね、髪ちょっとずつ伸びてきたもんね」
美容室でトリートメントがしたいって、そんなオシャレさんなことを希望に書くAちゃんは、やっぱり年頃の女の子で、かなえてあげたいなって。
治療の影響で、少しクルンと毛先が丸まった頭を優しく撫でながら、そんなことを思った。
「げんちゃん」
松田「どしたぁ？」
「げんちゃんも、しんどかったぁ？」
Aちゃんにだけ話した、俺が中学生で小児がんにかかっていた話。
今はしんどいけど、頑張れば…ちゃんと大人になれるんだよってことを知ってほしくて、Aちゃんの生きる希望になりたくて、彼女にだけは話すことを選んだ。
松田「しんどかったねぇ。まぁ、いい思い出」
そう言えば、“いつかAも、元ちゃんみたいに笑えるかな？”って。
大丈夫、俺が…俺たちが、必ず笑わせるから。
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かん。(プロフ) - はなさん» コメントありがとうございます！一番好きと言っていただけて、嬉しい限りです(;_;)移行先でも、お楽しみいただければ幸いです！これからも、作品ともども、よろしくお願いいたします(^^) (2021年9月11日 1時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - いつも素敵なお話ありがとうございます^_^占ツクの中で一番好きなお話です！看病系のお話が好きで、主人公ちゃんの体調不良のお話を書いていただけてとても嬉しいです。ストーリーも感動する内容が多くて、本当に主様の作品のファンです！これからも楽しみにしてます！ (2021年9月9日 22時) (レス) id: 0623cd8dfd (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - サルコイドーシスはじめて聞きました。調べてみたら全身？に症状が出る病気みたいで心配です。 (2021年9月8日 7時) (レス) id: f264ee5bd6 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 佑妃奈さん» いつもコメントありがとうございます！少し物語が動きますが、またゆっくりお待ちいただけたら嬉しいです＾＾ (2021年9月8日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 北斗くん何があったか気になります｡ (2021年9月7日 21時) (レス) id: f264ee5bd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2021年7月4日 12時
