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【優吾】
黄「よっ」
「っ…！優吾ぉ〜…！」
会えなかった…いや、会わなかった。
あえて、移植で休みをもらった分だなんて言って、長期の出張や営業を詰め込んだ。
電話もビデオ通話もしてたけど、久々感漂うAとは1ヶ月ぶりぐらいの再会。
「来てくれなかったから…」
黄「えー？」
「…嫌いになっちゃったかと思った」
黄「だって、パパと仲直りしたんでしょう？」
樹への反抗期…というか、拗らせ期は、少し前の心臓の発作がきっかけで、ふと落ち着いた。
きっかけとしては、あんまり好ましくないような気もするけど、感情を失った樹を見てるのもちょっと面倒だったし、これはこれでいいかなぁなんて思ったり。
「見てぇ」
黄「なぁ…に…っ」
「ふふっ。A、A型」
俺から骨髄を移植したAは、樹や北斗と同じB型から、A型に変わったんだ。
俺の一部が、ちゃんとAに息づいてくれた証拠のような気がして、ものすごく嬉しくて…小さなAを、ギューっと自分の胸に閉じ込めた。
俺の目の前にいるのは、これまでと変わらないAなのに、まるで、自分の分身ができたみたいな…そんな不思議な気分だ。
「優吾ぉ？」
黄「ありがとね…A。ほんっとうに、頑張ってくれて…ありがと…」
普段から、そんなに涙腺が緩い方ではない俺の涙に、驚いた顔をしたAが、ギューっと強く、俺のことを抱きしめ返してくれて。
トクン、トクンと整ったリズムで伝わってくるAの鼓動が、心地よくて、また涙が込み上げて、どこで止めたらいいか分かんなくなった。
Aを抱きしめられること、触れられること、温もりを感じて、鼓動を感じて…そんな当たり前のことなのに、叶わなかったこと。
「ひぃ先生が、もうちょっと落ち着いたら、外出できるかもって」
黄「マジ！？大進歩！」
「優吾のフットサル、行きたい」
“めぐ先輩、最近来てる？”って、少し頬を赤らめて俺に尋ねるAは、そこら辺の高校生となんら変わらない…恋する乙女の顔をしていた。
俺の知る限りは、Aの、初めての恋。
黄「Aが行ける日分かったら、絶対来させる」
「それは恥ずかしいから辞めて」
このまま、寛解まで…まだAだけは、絶対に連れて行かないで。
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かん。(プロフ) - はなさん» コメントありがとうございます！一番好きと言っていただけて、嬉しい限りです(;_;)移行先でも、お楽しみいただければ幸いです！これからも、作品ともども、よろしくお願いいたします(^^) (2021年9月11日 1時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - いつも素敵なお話ありがとうございます^_^占ツクの中で一番好きなお話です！看病系のお話が好きで、主人公ちゃんの体調不良のお話を書いていただけてとても嬉しいです。ストーリーも感動する内容が多くて、本当に主様の作品のファンです！これからも楽しみにしてます！ (2021年9月9日 22時) (レス) id: 0623cd8dfd (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - サルコイドーシスはじめて聞きました。調べてみたら全身？に症状が出る病気みたいで心配です。 (2021年9月8日 7時) (レス) id: f264ee5bd6 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - 佑妃奈さん» いつもコメントありがとうございます！少し物語が動きますが、またゆっくりお待ちいただけたら嬉しいです＾＾ (2021年9月8日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 北斗くん何があったか気になります｡ (2021年9月7日 21時) (レス) id: f264ee5bd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2021年7月4日 12時
