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【優吾】
北斗が倒れたと聞いて、Aのこと以上に心配になった。
何よりも、“やっちまった…”という気持ちが自分の中で大きくて、分かっていたのに、力づくでも止められなかった自分に嫌気がさした。
幸い、入院はしなくても大丈夫だけど、落ち着くまではAの部屋で様子見で、夜には連れて帰る段取り。
黄「よっ…北斗、寝てる？」
「寝ちゃったよぉ〜」
黄「A、ありがとね。北斗、助かったと思う」
「ふふっ。だって、にぃにの気持ち、ちゃんと分かるの、Aだけだもん」
だからね、パパには電話しちゃダメだよーって、先生たちに伝えたの…なんて、得意げに話すA。
もちろん、そうは言ったって樹のところへ連絡がいくことぐらい、Aだって理解してるんだけど、それでも幾分か北斗は気持ちが楽になっただろう。
「にぃに、お仕事大変なの？」
黄「んー…環境変わってるしね。大学入ってすぐの頃もこんな感じだったことない？」
「そうだったっけ？」
俺たちには珍しく、小さな声で静かに離していたつもりだったけど、まだ体力が戻りきっていないのか、それとも眠りが浅かったのか。
んっ…と小さな声をあげて目を覚ました北斗は、俺の方を見て、少しばかりバツの悪そうな顔を向ける。
およそ、先日家で交わしたあの会話が原因なんだとは思うけど。
黄「1週間入院だって」
黒「は？えっ…」
黄「…はぁっ。嘘だよ。帰ってもいいってさ」
黒「よかったぁ…」
心底安心した顔を見せる北斗が、隣にいるAの頭を撫でながら、“心配かけてごめんな”って優しく声をかければ、今にも泣きそうなA。
いつも強くて優しい兄ちゃんが、目の前で苦しそうにしてるのが、きっと怖かったんだと思う。
それでも、一番分かってあげられるのは自分だからって、勇気振り絞って気丈に動いてくれたんだろう。
黄「2人とも…よく頑張ったね」
黒「…父さんに、謝んなきゃ」
黄「ん。心配はしてたけど…怒ってはないよ、お前には」
Aの前では、絶対に泣き顔を見せなかった北斗が、小さな声で“怖かった”と言って、俺にしがみついて、泣いていた。
いつも気を張ってくれている北斗が、少しでも甘えられる、やっぱり俺は、コイツらにとってそんな相手になりたい。
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いちご(プロフ) - 続き楽しみです！ (2021年7月18日 16時) (
レス) id: e02ec1dba7 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - あやかさん» コメントいただきありがとうございます！移行先では、いよいよ移植に踏み切ります…また楽しみにしていただけるように、頑張ります！移行先でもよろしくお願いします♪ (2021年7月5日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 主人公ちゃんが元気になるように、手術が上手く行きますように...と毎話読む度に願ってます。続き、楽しみにしています！ (2021年7月3日 22時) (レス) id: 4008fd041a (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ゆいさん» コメントいただき、ありがとうございます！今後の展開も、ぜひお楽しみいただけるよう、頑張って更新していきます！ (2021年6月27日 19時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ルールがあっても、それでも北斗が最愛の妹を救う未来を夢見てしかたないです。これからお話どうなっていくか、楽しみです！ (2021年6月26日 13時) (レス) id: 3cf7c41044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2021年5月16日 17時
