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【優吾】
Aが入院した。
なんて、これまで何回もあったのに、どこか落ち着かないのは、今まで以上の長期入院になることと、“わからないこと”への不安からだと思う。
それは樹も同じで、分からないが故に、とにかく何かしてないと落ち着かないのに、空回りして、挙げ句の果てに体調を崩した。
黄「やっちゃったな、樹」
深澤「ほんと、久々だな。風邪ひいて喘息なんて、子どもたち生まれてから初めてじゃね？」
青「ｹﾎｯ…ﾋｭｯー…ごめん。北斗、寄せつけないで。移ったらマズい。ｹﾎｯｹﾎ…」
小さい頃こそ、花粉症だのアレルギーだので喘息出ることもあった樹だけど、中学生とか…それこそ、ちぃと付き合い始めたぐらいからは、なんともなかった。
気丈に振る舞ってはいたけど、それだけ負担がかかってたんだろう。
青「ｹﾎｯ、ｹﾎｯ…。あーあ…ちぃの時、こんなことなかったのにな…ｹﾞﾎｯ、ｹﾞﾎｯ…」
黄「ま…それだけさ、安心してるんじゃん？」
青「え…？」
黄「あの頃のお前、甘える場所なくて…いっつも気ぃ張ってた。今は、いい意味で…みんながみんな、お互いに甘えられてる。樹も、Aも、北斗も」
目が真っ赤なのは、熱のせいにしといてやろう。
あの頃はまだ俺も一人暮らししてて、ふっかも阿部ちゃんも居なくて、前の事務所で働きながら、2人の子どもと病気がちな嫁を支えていた弟。
青「兄ちゃん」
黄「んだよ、気持ち悪ぃな。鳥肌立つわ」
青「俺さ…強くねぇんだよ。別に、器用でもねぇし」
知ってますとも…なんて戯けてみせれば、力のないパンチが飛んできた。
本当は誰よりも繊細で傷つきやすくて、他人思いで優しい樹は、自慢の弟だ。
そのくせ強がりで、絶妙に頼りどころを知らなくて、危なっかしいのは、ちぃが一番心配していた部分。
“樹くんのこと、守ってあげてね…優吾くん”
青「俺ね、北斗とAが居なかったら、とっくの昔に崩れてたと思う。ｹﾎｯ…ｹﾞﾎｯ、ｺﾞﾎｯ…」
黄「あんま喋んな、バーカ…」
青「はぁっ…。でもね、兄貴や、師匠や、あべべ居なかったら、きっとパンクしてたわ。あんがとね」
俺がアイツら守れんのは、みんなが俺を守ってくれるおかげだって、恥ずかしげもなく向けられる弟の言葉に、胸が熱くなった。
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いちご(プロフ) - 続き楽しみです！ (2021年7月18日 16時) (
レス) id: e02ec1dba7 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - あやかさん» コメントいただきありがとうございます！移行先では、いよいよ移植に踏み切ります…また楽しみにしていただけるように、頑張ります！移行先でもよろしくお願いします♪ (2021年7月5日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 主人公ちゃんが元気になるように、手術が上手く行きますように...と毎話読む度に願ってます。続き、楽しみにしています！ (2021年7月3日 22時) (レス) id: 4008fd041a (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ゆいさん» コメントいただき、ありがとうございます！今後の展開も、ぜひお楽しみいただけるよう、頑張って更新していきます！ (2021年6月27日 19時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ルールがあっても、それでも北斗が最愛の妹を救う未来を夢見てしかたないです。これからお話どうなっていくか、楽しみです！ (2021年6月26日 13時) (レス) id: 3cf7c41044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2021年5月16日 17時
