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【北斗】
治療が始まってからのAは、アップダウンが激しくて、今日はダウンの日。
副作用で高熱が出ていて、倦怠感もかなり強いし、できることならベッドから動きたくないレベルらしい。
熱のせいかはわかんないけど、本人も何が何だか分かんなくて、グズグズすることしかできてなくて、全てが気に入らない様子。
黒「ん？」
「んー！手ぇ〜…ｯﾊｧ」
黒「はいはい、手ぇね。繋いでるから。…あら、カッサカサ。オエッてすんの嫌だろうけど、飲んで」
「んっ…ｹﾎｯ、ｹﾎｯ…ﾋｭーｯ…」
黒「あらら、喘息出ちゃったな。吸入しとこっか…よし、いくよ。せーの…」
“ん、いい子”って頭撫でてやれば、力なく笑う妹が、なんだか以前より少し幼くなったように思う。
よく言えば甘えるのが上手になったAは、体こそ辛いのかもしれないけど、思ったよりは治療にも前向きに取り組んでいるんだと思う。
「ｺﾎｯ…ｹﾎｹﾎｯ、んっ…にぃに」
黒「んー？どした？」
「ｹﾞﾎｯ…ｳｴｯ」
コップを洗っていたら、ちょっと咳き込んだAに呼ばれて、振り返った時には真っ青な顔で口元を押さえていたAに慌てて駆け寄るも、間に合わず…。
まだ気持ち悪さは残ってるのか、何度も波打つ背中を摩りながら、逆の手でナースコールを押せば、駆けつけてくれたのは、ついさっき部屋を出たばかりの佐久間くん。
佐久間「あれれ、やっぱりしんどかったか。先生呼ぼっかね」
「ｳｴｯ…ｵｪｯ、ｹﾞﾎｯ…ﾊｯﾊｧｯ、ﾊｧｯ…ｳｴｯ…」
黒「ん、しんどいな。大丈夫、大丈夫」
岩本「ごめん、遅くなった。A〜、ちょっと指パッチンするからね？」
朝がんばってお腹に詰め込んだご飯は、ほとんど戻してしまって、水分も取ったところですぐ吐いちゃうから吸収できなくて、脱水気味。
とりあえず父さんに報告だけすれば、すぐに電話がかかってくる。
黒「なにー？」
青『なにーじゃないのよ。A、大丈夫そ？』
黒「なんとかね。ゲーゲー吐いて、さっくんにも岩本先生にも甘えて、俺にべったり」
青『ほーん。まぁ、大丈夫なら。15:00くらいには行けるから、伝えておいて』
はいはーいなんて流した言葉をAに伝えれば、あっという間に笑顔が生まれるんだから、やっぱり父さんには敵わない。
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いちご(プロフ) - 続き楽しみです！ (2021年7月18日 16時) (
レス) id: e02ec1dba7 (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - あやかさん» コメントいただきありがとうございます！移行先では、いよいよ移植に踏み切ります…また楽しみにしていただけるように、頑張ります！移行先でもよろしくお願いします♪ (2021年7月5日 0時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 主人公ちゃんが元気になるように、手術が上手く行きますように...と毎話読む度に願ってます。続き、楽しみにしています！ (2021年7月3日 22時) (レス) id: 4008fd041a (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ゆいさん» コメントいただき、ありがとうございます！今後の展開も、ぜひお楽しみいただけるよう、頑張って更新していきます！ (2021年6月27日 19時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ルールがあっても、それでも北斗が最愛の妹を救う未来を夢見てしかたないです。これからお話どうなっていくか、楽しみです！ (2021年6月26日 13時) (レス) id: 3cf7c41044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2021年5月16日 17時
