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【宮舘】
岩本「舘さんがため息吐くのは、Aのこと。アイツのことなら、今ため息吐きたいのは俺の方よ」
宮舘「まぁねぇ…。血糖もコレじゃぁしんどいよね」
俺らの目の前でPCに開かれるカルテにあるのは、“田中A”の文字。
日々、ナース陣が眠気や残業時間と闘いながらも、手を抜かず丁寧に入力してくれる看護記録に、申し訳ないけどため息が止まらない。
“18:23検温、38.2℃。S：体育祭、いける？→判断しかねるのでDr.に聞く”
やっぱり、今日も熱は下がらず…。
岩本「体育祭もそうだけどさ。ナースの恐怖症は？改善されてんの？」
宮舘「んー…なかなかコレもねぇ…」
岩本「だよねぇ」
課題は、山積みである。
とりあえず、顔見に行きがてら、話をしてみようか。
ナースの出勤マグネットを見れば、何でこんな日に限って、夜勤に翔太も佐久間もいないのか…。
そう思いながら、“渡辺”と書かれた薄い青色のマグネットを指で弾いてみる。
宮舘「A〜、調子どう…？って、翔太」
渡辺「おお、ちょうどいい。今コールしようと思ってた。吐き気止まんなくてさ…」
宮舘「おっけ…ちょっと点滴しよっか」
「ｳｯ…ｵｴｯ、ｹﾎｯ…ｹﾎｯｹﾎ、だて、せんせ…ｯﾊｧ」
この状態で、男性看護師なしの夜…しかも今日は樹も付き添いができなくて、夕方に帰ってしまったみたいだし…当直は照だけ。
ほんと、なんて日だ。
吐き気止めを繋いでやっても、すぐに落ち着くわけではなくて、ゲーゲーと戻し続けるAだけど、すでに相当な量を戻しているのか、胃液しか出ない。
「んん〜…ｯﾊｧ、パパぁ…」
渡辺「んー。パパね。今日は夜いないよって言ってたねぇ」
「ほっくん…」
渡辺「あらら。どうして涙が出ちゃうのよ」
どうにもグズグズしているAの様子がハッキリしなくて、もう一度翔太に熱を測ってもらうけど、そんなに上がってはいない。
それに少し安心するとともに、このグズグズが俺には不安だった。
何とか吐き気が治まって眠ってくれたAの部屋をあとにして、今日の夜勤担当に声をかけ、夕食だけ避けておいてもらった。
名残惜しそうに病棟を出る翔太に、最後にもう一度顔だけ出して帰るようお願いをして、頼むからなにも起こってくれるなと思いながら、俺も不安な帰路についた。
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かん。(プロフ) - みんとさん» コメント、ありがとうございます！続編でも、絡ませられるように、楽しく書いていきますね！これからもよろしくお願いします(^^) (2021年5月15日 22時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！これからも楽しんでもらえるように、頑張っていきます！ (2021年5月15日 22時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
みんと - 初めてコメントさせて頂きますm(_ _)mどれも本当に惹き込まれる素敵な文章ばかりで、夢中になって読ませて頂いていますありがとうございます(〃ω〃)個人的には主人公ちゃんと北斗くんの兄妹の絡みが一番好きなので心身共に支えてくれる優しいお兄ちゃんがみたいです^ ^ (2021年5月15日 0時) (レス) id: e47d9ed926 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します！主様の作品1番好きで、更新されるとすぐ読んじゃいます(^^)これからも続き楽しみにしてます！ (2021年5月14日 18時) (レス) id: 0623cd8dfd (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - みくさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです！大変な時期かとは思いますが、実習頑張ってください！少しでも、息抜きになれたら幸いです(^^) (2021年5月14日 10時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2021年4月14日 13時
