6.後悔はして欲しくないから ページ6
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実は数日前、彼女と別れたという新山くんに告白された。
ずっと好きで、彼女が出来てからも好きでいた人から告白されたというのに私の頭の大半は石井さんで占められていた。
告白される前に新山くんとキスをした時、無意識のうちに私は石井さんのキスと比べていた。石井さんに告白された場所でキスされたんだ、とも思った。新山くんでいっぱいになってもおかしくないのに、石井さんがずっと消えなかった。
石井さんの優しさに触れて、「A」って私のことを呼んでくれる声の優しさに気付いて。日増しに大きくなっていく石井さんの存在に、正直戸惑っていた。私の好きな人は新山くんだったのに。
「…何か自分がすごく子供っぽくて嫌になる」
「恋ってそういうもんやない？それだけ夢中になってるって事やろ」
「そう、なのかなぁ……」
「うじうじしてんのらしくないで！それにもし上手くいかんかったら俺がAのこと貰うし」
最後の冗談はさておき、恋愛相談が好き、得意だという新山くんにここ数日のモヤモヤについて話した。すると彼は、嫉妬だと言う。そしてそれは、悪くない事だと。
「嫉妬かぁ…」
「俺もめっちゃしたもん」
「新山くんが？誰に」
ビールをぐい、と煽った新山くんに軽く睨まれてしまった。なので思わずごめん、と謝る。
「…もっとはよ告れば良かった」
「新山くん、」
「Aに振られた後、俺めっちゃ後悔してん。もっと早く自分の気持ち自覚してちゃんと告白してたら、今頃Aの隣におったのは俺やったんかなあとか。…とにかく、後悔して欲しくない」
新山くんの真剣な眼差しをひしひしと浴びながら、私はただ黙って頷いた。…ありがとう。しばらく間を空けてお礼を言うと、今日はAの奢りな、と新山くんが悪い顔をした。
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翌朝。数メートル先に石井さんの後ろ姿を見つけて、声を掛けようとしたその時。…あぁ、まただ。ほんと、タイミング悪い。思わず足が止まってしまい、乗れるはずだった、石井さんと乗るはずだったエレベーターを見送った。扉が閉まる瞬間、石井さんと目が合った気がしたけど多分気のせいだ。
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あず(プロフ) - あんこさん» あんこさん！コメントありがとうございます😌💖どちらも楽しんでいただけて良かったです！番外編ものんびりアップしていくのでお時間のある時に読んでやってください〜！✨️ (2月14日 23時) (
レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 完結おめでとうございます✨新山さん編、石井さん編どちらも見ました！すごい良かったです☺️特にラストと番外編の話ときめきました！🩷番外編楽しみにしてます✨ (2月14日 7時) (レス) @page12 id: 262806c1af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あず | 作成日時：2024年2月6日 22時
