9.あまりにもタチが悪すぎる ページ9
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お疲れ様、と互いを労いビールで喉を湿す。ここに来るのはいつ以来だろう、前に何度か新山くんと来たことがある。すると同じことを考えていたらしい新山くんが、懐かしいなぁと口にした。
「新卒の時、ここよく来たよな」
「ね。本社組で同期会したのもここだったよね」
「同期会やったなぁ！うわー懐かし！」
昔話に花が咲く。新山くんといると話題が尽きない。新山くんと、同期として過ごした時間があるからだ。でも、今日からは違う。汗をかいたジョッキに触れながらチラ、と新山くんを見ると当たり前のように目が合った。
「俺ほんまに嬉しいねん。Aと付き合えて」
「うん、」
「絶対大事にする」
「…うん、」
「もっと俺の事好きにさせるし」
「………うん、」
「あ、でも俺の方がめっちゃ好きやで」
「〜〜……ッ」
顔が、熱い。多分新山くんは分かっててやってる。思わず目を逸らしたけど、……新山くん、どんな顔してるんだろう。私の予想だと、また悪い顔して……………
「かわいい」
「っ…も、もう何も言わないで！こっちも見ない！」
「何でや、可愛い顔ずっと見てたいんやけど」
目が合った瞬間、頬杖をついた新山くんの表情は悪い顔でもなんでもなくて……愛おしいものを見るような、そんな優しい顔だった。それでサラッと可愛いとか言うんだからタチが悪い。
「……ここ！お店だから！」
少しだけ声のボリュームを落として、コソコソ話するみたいに右手を口の横にくっつけた。新山くんはきょとんとしたけど、……あ、やだな悪い顔してるな、
「二人きりならええの？」
左手をくっつけて新山くんが囁く。〜〜…っだ、か、ら！！！こんな所で色気を振り撒くのはやめて欲しい。心臓がいくらあっても足りない。まだ初日なのに、この調子でこれから大丈夫なんだろうか。……主に私が。
「………新山くん、違う人みたい」
「俺もちょっと思った」
自覚あったんかい。と、エセ関西弁を用いて心の中で突っ込む。新山くんは料理をつまみながら、いやでも…と、自分の頭の中を整理するように呟いた。
「Aと付き合えて嬉しいのはほんまやし、大事にするのももっと好きにさせるのもほんまやし、俺の方が好きなのもほんまやろ。あとAのこと可愛いと思うのも、」
ちょ、っともう勘弁してください。ほんとに。これわざとじゃないからもっとタチ悪い！
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あず(プロフ) - やぴ様 コメントありがとうございます！✨️きゅんきゅんしていただけて安心しました。一気読み嬉しいです！労いの言葉まで…ありがとうございます。番外編ものんびり更新していきますのでお時間のある時にまた読みに来てください！ (2月11日 9時) (
レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
やぴ(プロフ) - とても良い作品を書いてくださりありがとうございます✨最近また冷えてきましたので体調等にはお気をつけください。長々と申し訳ございません、番外編も楽しみにしています！♡ (2月11日 1時) (レス) id: f2f4556022 (このIDを非表示/違反報告)
やぴ(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。sykのお二人がとても大好きなのでこちらの作品一気読みさせて頂いたのですが、どちらのルートもとてもきゅんきゅんして最高でした…♡本編完結おめでとうございます、そしてお疲れ様でした！→ (2月11日 1時) (レス) id: f2f4556022 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - うゆーな様 コメントありがとうございます！大変失礼しました…ご指摘頂きありがとうございます。本当に申し訳ないです。。更新頑張ります…！ (2月7日 16時) (レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
＃うゆーな. - あと、本当にこの小説好きで！更新楽しみにしてます！！ (2月7日 14時) (レス) id: eb74aaaf07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あず | 作成日時：2024年2月6日 22時
