3.一瞬にして消える ページ3
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新山side.
「もう一回して、…新山くん」
その言葉を聞いてすぐ、自分の口角が上がった事に気付く。期待に満ちたAの顔は、妙に色っぽかった。スリ、と指先でAの頬を撫でる。もっと焦らしてやろうかも思ったけど、俺の方が我慢出来なかった。
「A、」
「新山く、…っん…」
……アカンてほんま。何その声。色んなもんを何とか理性で抑えながら、とはいえAからキスを強請ってきたのだからこれ幸いとばかりに繰り返す。わざとらしく音を立てると、びくりと肩が跳ねる。…この顔、石井にも見せたんかな。あームカついてきた。大体なんでアイツにキスさせてんねん。
「に、ぃやまくん…？」
「………」
俺はAを抱き締めていた。突然の事に驚いたAの行き場の無い両手がパタパタ忙しなく動く。…聞きたくないけど、こんな時に石井の顔が過ぎるのがムカつくから。ぎゅ、っと腕に力を込めるのは、俺のせめてもの強がりだった。
「…………アイツと、…石井とは、何でもないんやな？」
「……石井さんは、前にも話したけど頼れる先輩、ってだけだよ」
アイツの俺が名前を口にした途端、びく、とAの肩が揺れた。ちゃうねん別に責めてる訳やないねん。Aの気持ちが、まだ俺にちゃんと向いてるかどうか知りたいだけ。自分でも情けないと思うけど、確信が欲しい。俺ってこんなに気弱やったっけ？流石に臆病過ぎるやろ。
「私が好きなのは………」
その続きを、俺は期待していた。期待していたし、何となく予想もついとった。俺が望む答えやと思った。けど、背後から突然「士彦」と正味あんま耳馴染みのない名前で呼ばれたから、結局続きを聞くことは叶わなかった。声の主の姿を見たAが、俺を突き飛ばす。
「別れるって何？！LINEもブロックしてるよね？私まだ納得してないんだけど！」
その言葉を聞いた瞬間、Aは何も言わずにその場から立ち去ってしまった。最悪や。ほんまに、最悪。
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あず(プロフ) - やぴ様 コメントありがとうございます！✨️きゅんきゅんしていただけて安心しました。一気読み嬉しいです！労いの言葉まで…ありがとうございます。番外編ものんびり更新していきますのでお時間のある時にまた読みに来てください！ (2月11日 9時) (
レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
やぴ(プロフ) - とても良い作品を書いてくださりありがとうございます✨最近また冷えてきましたので体調等にはお気をつけください。長々と申し訳ございません、番外編も楽しみにしています！♡ (2月11日 1時) (レス) id: f2f4556022 (このIDを非表示/違反報告)
やぴ(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。sykのお二人がとても大好きなのでこちらの作品一気読みさせて頂いたのですが、どちらのルートもとてもきゅんきゅんして最高でした…♡本編完結おめでとうございます、そしてお疲れ様でした！→ (2月11日 1時) (レス) id: f2f4556022 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - うゆーな様 コメントありがとうございます！大変失礼しました…ご指摘頂きありがとうございます。本当に申し訳ないです。。更新頑張ります…！ (2月7日 16時) (レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
＃うゆーな. - あと、本当にこの小説好きで！更新楽しみにしてます！！ (2月7日 14時) (レス) id: eb74aaaf07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あず | 作成日時：2024年2月6日 22時
