誰にも言えない秘密。2 (ページ48)

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君の声が聞きたくなった＿isi ページ48

×後輩芸人

──石井さん、今度ご飯行きませんか？

そんなLINEをしたのが二時間くらい前。トーク画面を開いて見るけど、やっぱり返事はきてなかった。それどころか、既読すらついていない。 …おかしいな、今日はオフだって新山さんに聞いたんだけどなぁ。

い、し、い、さ、ん、と一文字ずつ送ってみる。じっと画面とにらめっこするけど、やっぱり既読がつかない。

「うーん……」

せ、い、い、ち、く、ん、って送ってみたらどうかな、返ってくるかな。…えい、送っちゃえ。ぽんぽんぽんぽんぽんぽん、と小気味好い音を聞きながらソファに寝転んだ。つい調子に乗って誠一くんって送っちゃった。ふふふ、と口元が緩む。

「何してるのかなぁ石井さん。会いたいなぁー…」

そう呟いた声が、空気に溶けて消えていく。相変わらず既読のつかないトーク画面を眺めながら、静かに目を閉じた。…あ、やばい寝ちゃうかも、

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石井side.

……さっきから、LINEの通知音が止まない。めっちゃうるさい。画面上に現れる通知をチラ、と見るとそこにはAの名前が表示されていた。はぁ、と思わずため息が零れてしまう。

「またアイツか…」

自分でも、眉間に皺が寄っているのが分かる。そう、Aの鬼LINEはこれが初めてではない。俺がすぐに既読を付けない事を知っているのか知らないのか分からんけど、とにかく一定時間既読がつかないとこうやって凄い量のLINEを送り付けてくるのだ。

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