誰にも言えない秘密。2 (ページ23)

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おまけページ23

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新山side.

「え、これ何？どういうことや」

なんか変なこと書いてたっけ。そう思いながらノートを覗き込むと、端っこに書いてたAの名前を見つけてしまった。思わずそれを取り上げようとするけど、寸前でかわされてしまう。河野さんはそんな俺を見てにたにたしてるし最悪や、見られた。すっかり忘れとった。

「邪魔したらあかんって、チェックの途中やで」
「もうえぇでしょ、返してくださいよ」
「へ～、新山にも可愛いとこあるんやなぁ」
「最悪やこの人」

思わず頭を抱えてしまうのも仕方ない。自分でもすっかり忘れていた。あれは確か、まだAと付き合う前に……

「これいつ書いたん」
「…それ聞きます？」
「カットするから。俺が聞きたいだけ」

…まぁ編集でカットしてくれるならえぇか。それにこれ話さんと撮影進まん気もするし。

「付き合う前ですよ、それ書いたの」
「あ、そうなん？」
「多分その、……無性に会いたくなって書いたんやと思います」
「誰に」
「言わんでも分かるやろ」

思わず強めに突っ込むと、河野さんは楽しそうに笑った。マジで最悪。恥ずすぎる。

「めちゃくちゃ好きやん、Aのこと」
「そりゃそうでしょ、ずっと好きですよ」
「今も昔もその気持ちは変わってないんや」
「当たり前のこと聞かんでください」

半ば開き直りつつそう言うと、河野さんが面食らったような顔するからその隙にノートを奪い取ってやった。はい、次行こ次。

end.
こんなやり取りがあって冒頭の台詞に繋がるよ、というおまけでした。