誰にも言えない秘密。2 (ページ14)

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新山side.

"にーやんとAちゃんって付き合ってるのかな？"ふと目にとまったポストを見て、ぴたりと手が止まった。その他にも、"絶対両想いじゃん"とか書いてある。……絶対、か。窓の外の流れる景色を見ながら、つい二日前の事を思い出す。

『付き合いたいけど、付き合いたくないっていうか…』
『そうなんだけどさ、今の関係を崩したくないんだよー…もし告白して駄目だったら、元の関係に戻れなくない？』

楽屋に入るなり机に突っ伏してるAを見つけて、マジで心配して声掛けたら恋のお悩み相談を受けることになってしまった。恋バナ好きやしえぇけど、好きな相手から恋愛相談される、ってまぁまぁダメージでかい。…けどなぁ、あれ俺の事のような気もするしなぁ。そう思うのは流石に自惚れすぎか。

告白しあぐねているAに、好きなら付き合いたいって思うだろ、とは言ったけど付き合いたいけど付き合いたくないっていうAの気持ちも正直分かる。本当に好きだからこそ臆病になるのだ。俺も、Aも。それに、今のこの曖昧な関係も心地良かったりする。

「…でもとられんのは嫌やな」

地方での営業を終え、朝一で大阪に戻る途中俺とAのことを"友達以上恋人未満"と取り上げているネットニュースを見た。周りからも、いい加減付き合えだのまだ付き合ってないんですかだの言われている。そろそろ、潮時かもしれない。もうとっくに、俺の中では同期の枠を超えてしまっている。

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