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───友達以上恋人未満？二人の真相は…
見出しと共に掲載されていた画像を見て、あぁまたネットニュースに拾われたか、と記事に目を通す。…正直、ちょっとわざとだったりする。外堀から埋めていく、じゃないけどにーやんがちょっとでも意識してくれたらいいな、って。
この間Xに載せたやつだってそうだ。早く付き合っちゃえとかお似合いとか、もちろん中には嫌な気持ちになったファンの人たちもいるだろうけど、私とにーやんの絡みを好きで望んでくれる人たちの方が体感多い気がする。
「友達以上恋人未満、かぁ……」
同期のままでいいと思う気持ちも本当だし、付き合いたいって気持ちも本当だ。 にーやんは私の事どう思ってるのかな。なんでも話せる仲だけど、肝心なことは聞けない。意気地無しだなぁ…そう思いながら机に伏せると、カタン、と隣の椅子を引く音がした。相方来たかな、と額を机につけたまま顔だけ向けると、じっとこちらを見つめる瞳に捕まった。
「…にーやん、」
「どうしたん。体調悪い？」
本当に心配してくれているのが分かる。にーやんの優しい声に、思わず涙が出そうになった。ううん、と緩く頭を振ると、にーやんはふと力の抜けた表情をした。
「何か悩んでんの」
「……恋愛マスター、たすけて」
ぽつりと小さな声で呟くと、にーやんは目を丸くしてぱちぱちと瞬きを繰り返した。あ、その顔かわいい。そう思ったのは内緒だ。
「Aから恋バナ聞くの初めてちゃう？」
「…そうかも」
「場所変える？」
楽屋は大所帯だしガヤガヤしてるけど、逆にこの喧騒が心地良かったりする。二人きりだと緊張しそう。そう思った私は、ここでいいよ、と告げた。
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作者名：あず | 作成日時：2024年3月16日 10時
