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「何やってんの」
「雪だるま作ってるー」
Aの手元を覗き込むと、小さな雪だるまが一体出来上がっていた。その隣にもう一体を作り上げたAは、得意気な顔して俺に紹介を始める。ご丁寧に、じゃーん！と音をつけて。
「こっちが私でこっちがにーやん」
「俺とAなん？それ」
予想だにしていなかったAの発言に、思わず口元を手で覆った。…何やねん、それ。急いで雪玉を握ったからか、形は歪で並んだ二つの雪だるまは不格好だった。Aって器用そうに見えて実は不器用で、ちょっと大雑把だったりする。性格が垣間見えてふと笑みがこぼれた。あーあ、かわいい。ほんまに……
「…かわいい」
「え？」
「ん？」
……もしかしなくても、心の中で噛み締めていたかわいいが口から出てしまったんかな。Aの反応を見る限りそうっぽいな。うわ、恥ず。
「かわいい、って…これ？」
「…いや、Aの方」
残念ながら、雪だるまに対して可愛いって感情はない。素直にそう吐露すると、訝しげな目で見られた。漫才中に石井がよく向けてくるあれと同じ。
「え待って、全然分からん。今のどこに可愛い要素が…」
「そういう顔もかわいいと思うで、俺」
「……にーやんってちょっと変だよね」
そう言うと、Aは顔を逸らしてしまった。…変て。仮にも俺彼氏なんやけど。隣に腰を下ろしてチラ、とAを盗み見る。すると、隙間から覗くAの耳が赤くなっていることに気付いた。最初は寒さのせいだろうと思ったけど、俺の勘がそうじゃない、と告げている。…照れた？そう尋ねたら、ぴくりとAの肩が揺れた。
「そういうとこやって。Aのかわいいとこ」
「も、…分かったから、」
「急にしおらしくなるとこもかわいい」
次から次に浮かんでくるAの可愛いところを言葉にしていたら、本人からストップがかかってしまった。まだ幾らでも言えるけど、今日はこの辺にしておこう。それにずっとここにいたらマジで風邪引くし。
「……今日、にーやんの家に行っていい？」
「どうなっても知らんで、」
end.
Xでいただいた素敵なDMを元ネタに書きました。読んで下さる方と交流出来て嬉しいです…しあわせ。
ブライダルベールを君に贈る＿niym→←きみのかわいいとこ＿niym
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あず(プロフ) - りほさん» りほ様、コメントありがとうございます！申し訳ございません、リクエストはsykのみ受け付けております…！skmtさんを書かれている素敵な書き手様は沢山いらっしゃるので、そちらにお願いされると良いかと思います🙇♀️ (3月13日 20時) (
レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
りほ - 可能であればﾏﾕﾘｶ阪本くんお願いします。 (3月13日 19時) (レス) id: 699054d884 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - こっちさん» こっち様、コメントありがとうございます！isiさんの作品を褒めて貰えてとっても嬉しいです🥲🤍片方に偏りがちなのでもう少し頑張って書きますね…！またぜひ読みに来てください〜！ (3月13日 18時) (レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
こっち(プロフ) - はじめまして。たまに書いてくださるisiさんがほんとにステキで毎回キュンキュンしてます✨✨これからも応援してますね🖐️ (3月13日 1時) (レス) @page44 id: c0844398d9 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - まめさん» まめ様、コメントありがとうございます！わ〜〜嬉しいです…！🥲🤍励みになります。もっと刺さるお話が書けるように頑張ります🌟 (2月25日 12時) (レス) @page7 id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あず | 作成日時：2024年2月23日 10時
