おまけ ページ31
『きっといつも見ていた』niymさん視点のおまけです。
視界の端で、石井とAの姿を捕らえた。また二人やん。隣同士二人で並んで、何見つめ合ってんの。後輩との会話を適当に切り上げ、ズカズカと大股で歩み寄る。特に用事はないが、とりあえず適当に今日のネタの事でも話そうか。石井、と声を掛けるとその隣にいたAもこっちを見た。
……何やねん、その顔。石井と話してる時はそんな顔やないやん。何で俺を見る目はそんな怯えてんねん。石井と二人で楽屋の隅で話している光景は、もはやここの風景の一部だった。SNSに二人の姿が投稿されれば、瞬く間にいいねがつくのも知っとる。
苛立ちが募ってしまい、Aを見る目が冷たくなっていたこと、そんな俺を見てAがビビったこと、…去り際の、震えた声。やってしまった、と思った時にはもう遅かった。
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俺の足は、楽屋の外に向かっていた。何となくやけど、俺の勘がこっちだと言っている。それに従って進んで行くと、廊下の隅にしゃがみ込んだAの姿を見つけた。俺がそうさせてしまったのだと、胸がちくりと痛む。
「…A」
名前を呼ぶと、Aの肩が跳ねた。…ビビらせてしもた。俺、本格的に嫌われてるやん。
「俺のこと嫌い？」
本当に嫌われてんのかな、ってただの興味本位やった。…いや、本当はガチで気になってたから聞いた。俯いたままだったけど、Aは頭を左右に振って否定した。あぁ良かったと、素直に思う。
「……そか」
ほっと胸を撫で下ろしながらAの正面にしゃがみ込んだけど、やっぱりAは顔を上げなかった。泣いてんのかな。…泣かせてしもたんかな、俺。俯いたままのAの頭に手を伸ばす。ぽんぽん、と撫でようとしたけど、俺なんかがAに触れて良いのか分からなくて結局伸ばした手を引っ込めた。
落ち着いたら戻れよ、と言い残して立ち上がる。触れたいけど、触れられない。俺なんかが、Aに触れて良いわけない。Aを泣かせたのは、他の誰でもない俺なのだから。
end.
実はあのシーンで触れようとして、葛藤していたniymさんがいました、というおまけでした。Xの方では、車内で「態度悪」と言ったniymさん視点も公開しているので良かったら覗いて見て下さい〜!
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あず(プロフ) - りほさん» りほ様、コメントありがとうございます！申し訳ございません、リクエストはsykのみ受け付けております…！skmtさんを書かれている素敵な書き手様は沢山いらっしゃるので、そちらにお願いされると良いかと思います🙇♀️ (3月13日 20時) (
レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
りほ - 可能であればﾏﾕﾘｶ阪本くんお願いします。 (3月13日 19時) (レス) id: 699054d884 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - こっちさん» こっち様、コメントありがとうございます！isiさんの作品を褒めて貰えてとっても嬉しいです🥲🤍片方に偏りがちなのでもう少し頑張って書きますね…！またぜひ読みに来てください〜！ (3月13日 18時) (レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
こっち(プロフ) - はじめまして。たまに書いてくださるisiさんがほんとにステキで毎回キュンキュンしてます✨✨これからも応援してますね🖐️ (3月13日 1時) (レス) @page44 id: c0844398d9 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - まめさん» まめ様、コメントありがとうございます！わ〜〜嬉しいです…！🥲🤍励みになります。もっと刺さるお話が書けるように頑張ります🌟 (2月25日 12時) (レス) @page7 id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あず | 作成日時：2024年2月23日 10時
