・ ページ4
.
抱き締められたこと、かわいいと言われたこと。それより何より、今Aって呼んでくれた？
「どんだけ俺のこと好きなん」
「…めちゃくちゃ好きです」
やっと、思考が追い付いた。追い付いたからこそ、もう全部言ってやろうって思える。だってもうこんなの、両想い確定だよね？冗談でこんなことする人じゃない、ってことくらい知ってるもん。
「あーもうあかんてほんま…ストレート過ぎる。エグいストレート放り込みすぎやって」
「全盛期の藤川球児くらいエグいですか」
「え、野球好きなん？って今はえぇねん！」
抱き締められて告白して、ただただ甘い雰囲気にならないのもなんだからしいな、って思えて笑ってしまった。ぎゅ、っと腕の力が強くなる。…いいのかな、私も抱き返して。そう思いつつ、おずおずと広い背中に腕を回す。
「…本気なん？」
「新山さんこそ本気ですか？私、同期でもなんでもないただの新山さんに恋してる後輩ですよ。しかも同期の人らに嫉妬するくらい重い後輩です」
そこまで一息に伝えると、ふはは、っていつもの笑い声がした。嫉妬してたんかい、って思ってるのかな。視線を上に向けると、新山さんと目が合った。あぁやっと、この瞳を独り占め出来た、
「キスしたいです」
「…エグいって、」
ふ、と形の良い唇が笑う。囁くような声音のあと、まるでそれが自然なことのようにキスをした。離れていく唇を追い掛けて、私からもう一度キスをする。新山さんの唇から漏れた吐息が色っぽくて、ぎゅんと心臓を鷲掴みにされてしまった。
「…すきです」
「もう分かったから、…あかんわほんと調子狂う」
恋愛マスターと称される新山さんがタジタジになっていて思わず可愛い、と声に出ていた。するとすかさず可愛いのはそっちやろ、と反撃を喰らう。新山さんの腕の力は、まだ強い。これが新山さんの答え、ってことで都合良く解釈していいですか。
end.
niymさん×後輩芸人ちゃんのお話でした。押され気味のniymさん、書いてて楽しかったです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 201人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あず(プロフ) - りほさん» りほ様、コメントありがとうございます！申し訳ございません、リクエストはsykのみ受け付けております…！skmtさんを書かれている素敵な書き手様は沢山いらっしゃるので、そちらにお願いされると良いかと思います🙇♀️ (3月13日 20時) (
レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
りほ - 可能であればﾏﾕﾘｶ阪本くんお願いします。 (3月13日 19時) (レス) id: 699054d884 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - こっちさん» こっち様、コメントありがとうございます！isiさんの作品を褒めて貰えてとっても嬉しいです🥲🤍片方に偏りがちなのでもう少し頑張って書きますね…！またぜひ読みに来てください〜！ (3月13日 18時) (レス) id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
こっち(プロフ) - はじめまして。たまに書いてくださるisiさんがほんとにステキで毎回キュンキュンしてます✨✨これからも応援してますね🖐️ (3月13日 1時) (レス) @page44 id: c0844398d9 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - まめさん» まめ様、コメントありがとうございます！わ〜〜嬉しいです…！🥲🤍励みになります。もっと刺さるお話が書けるように頑張ります🌟 (2月25日 12時) (レス) @page7 id: de1b10e721 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あず | 作成日時：2024年2月23日 10時
