よぉ暇人 【レイクレ】

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企画も撮り終え、しばらくみんなでユニバを楽しむ。


お土産屋を見ている途中でお手洗にいき、出てきたAを捕まえた。



「ちょっとこっちきてや」




人気(ひとけ)のない少し離れた場所に連れていき、ポケットにしまい込んでいたそれを取り出す。



「今日本当は、一日中2人きりでいたかった。

これも一番最初に渡したかったんやけど、邪魔が入ったから渡せんかった」





「ペアリング…？」



片方が外されたペアリング。




「そう。もう片方は俺が持ってる」




俺達は恋人同士にはなれない。これは、Aがレイクレに入ると聞いた時に自分に課したルールだった。



関わっていくうちにAへの想いは募っていく。きっと今後もそうなのだろう。



だから、せめて俺の気持ちを少しでも知っておいて欲しかった。



「ありがとう、嬉しい」



優しくて、でもどこか寂しそうな笑顔で笑うA。




好きだ



口をついて出そうになった言葉を既のところで飲み込む。




「戻ろか」






手を繋いで、みんなのいる日常へ。




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