喫茶 ページ6
__
そう言い、通話を切る。
すると、連絡アプリから通知が二件。
どうやら、ここがポアロの場所らしい。
スクロールして、もう一つのメッセージも見ると
ポアロの上には毛利探偵事務所がある、
とのことであった。
玄関の扉を開け、鞄を持ち、
ポアロへと続く道へと向かった。
「毛利探偵事務所…あ、あった。」
じゃあ、その下のお店がポアロだ。
ポアロの扉を開けると、カランとドアベルが鳴った後
「いらっしゃいませ!」と若い男性が声をかけて来た。
「お好きな席へどうぞ」
「ありがとうございます。」
そう言い、イツキを探す。
イツキちゃんは何処かな?
そう思っていると、
「Aちゃんここー!」
と電話から聞こえて来たあの明るい声が聞こえて来た。
声のする方を見ると、
そこには席に座って居たイツキが居た。
イツキの前に座り、来たよと声を掛ける。
「Aどう?イケメンでしょー?」
「さっきの男性の店員さん?」
「うんうん!で?」
「確かに綺麗な人だけど…」
すると、
イツキは「あっ!そっか、Aには銀髪のイケメンさんが居たんだった!」
と言い出す。
「ちが…彼は」 「ホォー…銀髪の男性、ですか」
声のする方へ振り向くと、そこには
淡黄蘗の髪の色を持つあの顔の整った店員さんが居た。
「あっ、すみません。つい、気になったもので…」
そう言いながら店員さんは
トレーの上に乗っていた水を机に置いていく。
「ですよね。ずっと、その人の事考えてるんですもん」
「Aちゃん、ほら例のアレ。」
ニヒッと悪戯っ子な笑みを浮かべながらそう言うイツキ。
ってか、何で今日絵を描く事知ってるの…
そう思いながら、例のあの絵を机の上に出した。
16人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:がぶぅ | 作成日時:2023年5月10日 22時