スーツデイズ[JS] (ページ1)

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「今日からこちらの経理課で仕事をしていただきます」

『はじめまして。キム・Aです。慣れるまでご迷惑お掛けするかと思いますが、皆さんのお役に立てるよう一生懸命頑張りますのでよろしくお願いいたします。』

今日から私はとある大手商業施設の運営会社で働き始める。

色々あって契約社員で入ることになったのだけど、上手くいけば正社員になれるかもしれないし、一生懸命頑張っていこう、と本気で思っていたからとても緊張していた。

大手で会社の規模もデカいし、社員さんも多いんだろうなぁって思って尻込みしていただけに拍子抜けした。

人事の方に連れられて配属されることになった経理課へ挨拶に行くとそこには人が2人。

でもデスクはもう3つあって、1つは誰かのデスクのようだった。

もう1つはきっと私の席で1つは人がいなさそう。

ん、経理課って私を入れて4人ってこと…？

「課長のパクです。今本当に人が居なくて大変だったのよ〜。よろしくね。」

課長なだけあるわ、バリバリキャリアウーマンって感じだ…

パク課長が目線を向けた先にもう1人

「ユンジョンハンです。よろしくお願いします」

少し気怠げというか…無愛想な人だなぁと思ったけど…この人…すごいイケメン…

「あれ？あの子どこ行ったの？」

「シュアですか？多分コーヒーです」

「またか。どうせ捕まってんだろうね〜…ったく。
ごめんごめん、キムさんの教育係今席外してるんだけどすぐ戻ってくると思うから。」

『わかりました…』

シュア…？あだ名かな？韓国人…？

一体どんな人なんだろう。

言われるがまま、席について人事の方に渡されたパソコンと資料を見ながら初期設定を進めていく。

ユン・ジョンハンさん……斜め向かいに座っているんだけどパネルにクリップで挟んだ資料たちの隙間から微妙に顔が見える感じ、すごく気まずい。

かっこいいからなんとなく見ちゃうし…。

横空いてるんだしそっちに座るんじゃダメなのかな…。

最低限の初期設定が終わり必要な会計ソフトをダウンロードしていると、横の席に誰かが座った。

「あ、課長。この子ですか？」

ユン・ジョンハンさんの向かいに座ったその人。

(ちなみに課長はお誕生日席的な？ユンジョンハンさんと私の横の人の間、席側の奥に座っている。)

「やっと戻ってきたー！挨拶してー！」

その課長の声でやはりシュアさん？なのか、と立ち上がり横を向いて私は衝撃を受けた。