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転機 ページ10

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頭がふわふわしている





なに、してたんだっけ





あ、彼女に看取ってもらって、








それで






なんかおかしな事言ってたな…






彼女、最後なんて言ったんだろう









というか、あったかい










眠りについていて、温かいと感じたのは何年振りだろう




天国ってこんな感じなんだ…











でも少し眩しい…



眩しいって何?






『へ…?』









ぼんやりしていた脳が起きた




ついでに目も覚めた


目の前にあったのは、見慣れない家具、布団、明るい照明、大きな窓








『なにこれ…』









ゆっくり体を起こす



起きる途中で見る手








『私の手じゃない!』









布団を勢いよく剥がす



脚もついている




華奢で白い脚




側に姿鏡があったので恐る恐る前に立つ







徐々に理解していく








この髪、瞳、白い肌にこの声


私とさっき話していた彼女






エクリプス令嬢








最後の瞬間、仮面のせいで全ての容姿を把握することはできなかった





でも、優しい瞳の色、ほんのり青に見える髪





この2つは綺麗だと感じたから覚えている







この姿は彼女だった









『どう、して…??』






本当に何が起こっているのか理解できない







彼女との会話を思い出す




彼女はなんと言っていた?




【もう生きたくない、交換する】




断片的に思い出したが、これが鍵だろう







『………?』






駄目だ、いくら考えても答えがわからない





物に触れる感覚はある



ということは夢じゃない



現実






再びベットに倒れる






『私は、エクリプ、ス』







考えようとして最後の一文字を言い切る





瞬間、脳が割れるように痛んだ







『あああぁぁ゛!!!!』







全身の熱が頭にくるような






ハンマーでかち割られるような






そんな激痛が数時間続いた。





 



寒気、吐き気それらを伴い始める











そして私は、遂に気を失った









無意識下の中で見たのはこの体の記憶









生まれた時から現在10歳までの記憶







ゾルディックと並ぶと言われているだけあって、教育方針は変わらない





毒の耐性、肉体操作、電気、熱への耐性







唯一違うと言い切れるのは父親との体の関係







映画のワンシーンのように流れていく記憶




あぁ、最悪だ

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作者名:キノコ | 作成日時:2024年2月1日 23時

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