【H×H】泡沫より愛をこめて (ページ7)

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邂逅ページ7

Aside

脚を切断され、それでもまだ生きている

『…これも才能なのかな…？』

本当の一般人なら即死であろう。

ゾルディックとはいえ、一般人に限りなく近い私。

視界がぼやっとしてくる

あーー死んじゃうのか

弟達に会いたい

イルミ兄さんもあんなんだけど、兄弟想いなの知ってるんだから

質素な部屋の天井をみる

何もない

私には何もない

少し感傷に浸っていると小さく足音が聞こえてくる

ｶﾂｰﾝ

ｶﾂｰﾝ

私の家族は足音を鳴らさない

誰

腕をベットに立たせて、体を起こす

『イ゛ッッタイ…』

少し動くだけでも脚に痛みが疾る

霞かけていた目を擦り、集中する

木製の扉から出てきたのは黒のワンピースを着た女性

　

顔は仮面があって見えない

声を絞り出して吐き出す。

『誰？』

父に似たモノを感じる

これは殺気

？「エクリプス」

『エ、クリプスって……そっか、そういう事か…』

全てを理解した気がする

エクリプスといえば我が家に並ぶ一家であり

暗殺、ブラックマーケット、闇オークション、人身売買に麻薬取引etc…とどの分野にも引けを取らない名家

そこの女性とだけでhitする人物はただ1人

エクリプス令嬢

名前は公開されておらず、皆そう呼ぶ。

その女性がここにいる

即ち、同業者殺し

私は殺されるのだ

ゾルディック家とエクリプス家は仕事上関わることがあるそうだが、親同士の関わりがあるだけで私達は知らない。

父が依頼したのだろう

あの父の事。

後2時間で日が回る

猶予は1時間半ってところかな

『…ねぇ』

エ「なに？」

『私を今すぐ殺す、？』

エ「貴方が望むなら」

思ったよりも言葉の通じる方

『優しいのね…』

エ「貴方に罪はないから」

『手紙を書きたいの…手伝って貰えない？』

エ「追加料金頂くわよ？」

『お安い御用』

何故だか初めて会ったとは思えない

こんな形で出会いたくはなかった

そんな事を考えていると笑みが溢れる

紙とペンを取ってもらい、兄弟に思いの丈を綴る

イルミ兄さん、ミルキ、キルア、アルカ、カルト

顔が浮かび、目頭が熱くなった