【H×H】泡沫より愛をこめて (ページ35)

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待機ページ35

Aside

Prrrr.prrrr

奥の部屋で待っていると、端に置かれていた固定電話が鳴る

部屋には固定電話、ソファ、水しか用意されておらず直ぐに反応できた

『はい。』

？「あ、もしもし。初めまして。私ハンター協会のビーンズと申します」

『初めまして。クロム・フォードと言います』

ビ「クロムさん、まずは第二次試験合格おめでとうございます。今から迎えに参りますので、もうしばらくお待ちください」

『分かりました』

ビ「では。」ﾋﾟｯ

電話は切れてしまい、また静寂が訪れた

外は何かと騒がしく、言い争っているようだった

『血の気が多いのね』

ソファーに腰掛け、暗器の手入れをする

豚を狩る際に少し刃毀れしたようだ

『…買い替えなきゃ』

刃毀れした部分を触っていると遠くから深い音がする

それと同時にドアのノック音

『！はい』

ビ「お待たせ致しました。クロム・フォードさんですね、次の試験会場へは飛行船で参りますので、ついてきてください。」

電話越しに出会ったビーンズさんと軽く挨拶を交わし、飛行船へと向かう

他の受験者は特別試験として別会場に向かうらしい

ビ「私たちも後ほど、空で合流いたします。ご安心ください」

『ありがとうございます』

そばにあった小さな飛行船へ乗り込む

他の受験者が乗る飛行船は大きな山の方へと飛んでいった

ビ「他の受験者達と合流するまで、自由にしてくださって構いません。およそ2時間で合流するかと思われます」

『はい』

自由時間と言われて向かうのは浴場

何日も入らないことには慣れてはいるが気になる

小さな飛行船とは言え、1LDKほどの大きさ。十分

暖かい浴槽に肩まで浸かる

『…っあ〜』

まるでおじさんのような声が出てしまうが気にしない

体のメンテナンスを兼ねてマッサージをしているとアナウンスが聞こえる

ビ「【残り、30分で他の受験者と合流いたします。ご準備ください】」

『…はーい』

もう少しほぐしたかった。

なんて思いながら体を拭いていく

長い髪の毛を乾かしているとあっという間に30分経った

ビ「さ、ではこちらから飛び移っていただきます」

ビーンズさんは飛行船の出入り口を開ける

風が流れ込み、髪が靡く

『…よっ』

少し私達の乗る飛行船が高い位置にあった為、飛び移りしやすかった

私の後をビーンズさんがついてくる

ビ「では皆さんが集まる操縦室へ向かいましょう！」

『はい』