【H×H】泡沫より愛をこめて (ページ30)

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Aside

ハンゾーに話しかけられた辺りから背後にいた子供の片方からものすごい視線を感じる

出口から出る際にチラリと姿を確認したが、本当に見覚えが無い

少し銀がかった白髪に切れ目の大きな瞳

息が上がってないところを見ると、余裕そうだ

サ「この湿原にしかいない珍奇な動物達。その多くが人間を欺いて食糧にしようとする狡猾で貪欲な生き物です。十分ついてきてください騙されると死にますよ」

サトツさんはそう言って、私達に注意喚起を施す

まだ、白髪君からの視線は外れない

何かしただろうか。暗殺したターゲットの子供とか？

うーん。と悩んでいるとシンっとしていた空気が破られる

「嘘だ！そいつは嘘をついている！！」

知らぬ間に閉じていた出口から負傷した何か

「そいつは偽物だ！試験官じゃない！オレが本当の試験官だ！！」

それはサトツさんを指差し、人面猿について説明する

「そいつはハンター試験に集まった受験生を一網打尽にする気だぞ！！」

隣のハンゾーは信じ切っている様子

付き合ってられない。

早くこのジメジメする湿原を抜けたいのに

目の前にスッと飛んでくるトランプ

『何これ。』

綺麗に顔面に向いてくるものだから、思わず掴んでしまった

口が達者なそれはトランプが刺さり、倒れる

サトツさんの方にもトランプが飛んでいた様だ

？「くっく♠︎なるほど、なるほど♣︎」

捉えられていた人面猿は気絶のフリをやめ、逃走を図るがトランプが刺さる

このトランプを投げているのは、44番(ピエロ)

関わったらめんどくさい事しか起きなさそうだから、干渉したくなかったのに

？「これで決定♦︎そっちが本物だね❤︎試験官と言うのは審査委員会から依頼されたハンターが無償で任務に就くもの♠︎我々が目指すハンターの端くれともあろう者があの程度の攻撃を防げないわけが無いからね♣︎」

サ「褒め言葉と受け取っておきましょう、しかし次からは如何なる理由でも私への攻撃は試験官への反逆行為として即失格とします。よろしいですね」

？「はいはい♦︎」

サ「あれが敗者の姿です」

サトツさんは死んだ人面猿達の解説を始めた

そんなもの聞く気にはならない

突然仕掛けてきたこのピエロに私は用がある

『…』

？「…〜♩」

サトツさん、私、ピエロを筆頭に走り始める

受験生311名

ヌメーレ湿原へ突入