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Aside
5.6時間走りた続けて、現在80km程度。
最前にずっといるものだから、何人落ちてるのか検討がつかない。
暗い道も見飽きてきた。
ハ「…みろよ」
『?』
ふと前を向くと、先が見えない階段の羅列
『…』
なんだ、ただの階段か
サ「さて、少しペースを上げますよ」
サトツさんは普通に歩くように2段飛ばしで登ってゆく
サトツさんについていくように私もペースを上げる
まだ呼吸は乱れていない
ハ「(こいつ、スキップする様に登ってるだと…?)」
サ「…」
『〜♩』
鼻歌でどこかで流れていた音楽を奏でながら走る
暫く経った後、背後に迫ってくる気配が二つ
特に気にすることも無い、と無視していた
その距離、20m
はっきりと聞こえるわけではないが、会話が聞こえてきた
?「いつの間にか、一番前に来ちゃったね」
?「うん、だってペース遅いんだーー。こんなんじゃ逆に疲れちーーよなー」
その声はどこか懐かしく、愛しかった
しかし、誰の声でどこで出会ったのかは思い出せない
?「結構ハンター試験もーーかもな。つまんねーの」
?「ーーーはなんでハンターになりたいの?」
?「オレ?別にハンターーーんかなりたくないよ。ものすごい難関だってーーれてるからーーーーだと思ってただけさ。でも拍子抜けだな。ゴンは?」
二つの子供のうち、一人はゴンと言うらしい。
もう一人の名前は聞き取れなかった
いつの間にか後ろの二人に耳を傾けている自分がいる
ゴ「オレの親父がハンターをやってるんだ。親父みたいなハンターになるのが目標だよ!」
?「どんなハンター?親父って」
ゴ「わからない!」
?「あはは!お前それ変じゃん!」
ゴ「そお?オレ、生まれてすぐおばさんの家で育てられたから親父は写真でしか知らないんだ。でも、何年か前カイトって言う人と出会って親父のことを教えてもらえた」
二人はゴン君のお父さんについての話を広げていた
本当にこの懐かしさは何故なんだろうか
ラストスパートで出口が見え始める
ハ「みろ!出口だ!…ふぅようやく薄暗い地下からおさらばだな!クロム!」
『えぇ、そうね』
一二列後ろの方からハンゾーの声がする
そんなところから話しかけないでよ
?「…!?」
光の出口から外に出ると、そこには膨大な野原
サ「ヌメーレ湿原。通称"詐欺師の塒"二次試験会場にはここを通らなければなりません。」
なんだろうか
『……?』
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作者名:キノコ | 作成日時:2024年2月1日 23時